旅行記名古屋編(其ノ壱・プロ野球)

朝。いつもの如く、五時半に目を覚ます。悠長に朝ご飯を食べた後、友人が来るまで待機。八時ごろに出発し、JR横浜線大口駅を八時三十一分の電車で発つ。三度目の名古屋までの各駅停車旅行が幕を切って落とした。

まずは東海道本線熱海行に乗車。始めは座れなかったがある程度空いてきたので席を確保。お馴染みの道程なので、窓外の風景の微妙な変化に目が移る。カンナが方々で鮮やかな紅の花を咲かせていたのが印象的であった。そして、海は何度見てもいいものだと実感。生憎の曇り空で、海は暗い紺碧であったが、その海で隔てられた大陸のこと、そして世界のことに思いを馳せること暫し、熱海に到着。乗り換え時間は十分で直ぐに静岡行きに乗り換え。

熱海〜静岡間は、富士山が見えることで有名であるが、今回は相変わらずの薄曇りのために見ること能わず、何とも寂しい思いである。帰りに見ることができることを期待しつつ、窓外の蓮の花に目を楽しませる。そのうちに、思索に沈む。各駅停車の旅の醍醐味の一つである。矢鱈と時間だけはあるため、かなり色々と考えることができる。そうこうするうちに静岡へ着。浜松行に乗り換えである。

静岡〜浜松間。牧歌的な風景が広がる。何だか国許に帰ったようで落ち着く瞬間である。それは往々にして眠気を伴うのであるが。しばし午睡をとると、もはや浜松であった。ここで岐阜行に乗り換えである。目指すは金山駅である。

浜松〜金山間は、やはり中京一の都市に近付くだけあって、段々と都会の喧騒に包まれていく。距離が短いので、すぐに目的地に到達。ここで腹ごしらえをした後、中央線に入る。中央線で千種駅まで。二駅で到着。次いで名古屋市営地下鉄東山線に乗り換え、友人の待つ一社駅に向かう。久々に会う友人というのはいいものである。彼奴は変わっていないな。小学・中学・高校と共に歩んできた友。久闊を叙すもそこそこに、今日の一大目標である野球観戦のためにナゴヤドームに向かう。カードは無論中日-広島である。

ナゴヤドームは、流石に休日だけあって、ドラゴンズファンで埋め尽くされていた。先発オーダーが発表される。しかし、贔屓の前田・東出・木村(拓)の三人のうち、先発出場は木村(拓)一人であった。少し残念。一回裏に先発ラドウィックが中日四番ゴメスに2ランを浴びる。試合はそのまま膠着状態に。広島は、足を積極的に使った機動力野球と、木村を中心とする堅守で互角に渡り合うも、一歩及ばず敗戦。残念であったが、いい試合を見せてもらった。広島の選手達に乾杯。

とまあ、何だか慌しくも、事実上の夏休み初日、充実した一日を送ることができた。やはりたまにはこういうのも悪くないものである。さてさて、明日はどのような一日が待ち受けているのであろうか。