レトロゲームレビュー/名作、クソゲー等ファミコン時代から網羅

2004年正月的一言ゲームレビュー



 なんだかんだいって毎年、正月はゲームばかりしている。
正月でなくてもゲームばかりしている、という指摘もあるにはあるのだが、今
年の正月も文字通りゲーム三昧で過ごしてしまい、これといってまともに人様
にお話できるような有意義な正月は送れなかった代わりに、遊んだゲームに関
して、忘れないうちに感想を書き綴ってみたいと思う。


「THE ぼくのまちづくり 〜街ingメーカー++〜」

Media :PlayStation2
Meker :D3パブリッシャー
種 別:都市開発シミュレーションゲーム
発売日:2003


 都市開発プロデューサーとして住民の要望や、課題に合った街を作ることを
目的としたシミュレーションゲーム。
都市開発ということでSimCityの亜流シミュレーションと考えて良いと思うの
だが、面白いのはこのゲームでは電気や水道といった面倒な要素は一切なく、
もっと言えば予算という概念すら存在しない為、初心者でもとっつき易い内容
になっている。

 また、画面はフルポリゴンで実際に自分が開発した街を歩いてまわれるだけ
でなく、街に住む人々と会話でコミュニケーションを取ることが出来る。
・・・というのが、前作「街ingメーカー」の特長で、本作は「街ingメーカー」
にアレンジを加え、simple2000シリーズとして再リリースされたものである。
アレンジの内容は、牛角や和民、TSUTAYAなどの実名テナントが使えるようにな
ったことなどだが、おいら自身前作をプレイしていないので詳細なことは分か
らない。

 このゲームでは、SimCityのように一つの街を半永久的に作り続けるわけでは
なく、住民何人以上といったゲーム開始前に出された課題をクリアすることで、
次のステージに進むことができる(任意でその街に留まりつづけることも可能)
ステージクリア型になっているのだが、プレイヤーがすることは住民の不満を
聞き、その不満を解消することが主になる。
例えば、住宅街が密集している場所の住民は娯楽施設がないと不満を訴えるし、
オフィスビルが立ち並ぶところでは、当然そこで働いてくれる人間(住宅)が
求められる。
特定の建物を誘致する為には、住人の紹介が必要となり、その為にプレイヤー
は住人達とコミュニケーションを取り、新密度を上げる必要に迫られるのだ。
一定上新密度の上がった住民は、次のステージに進んでもプレイヤーの求めに
応じて新しい街に越してくるので、親密な知り合いを増やせば増やすほど突然
の不満にも柔軟に対応できるようになる、つまり、このゲームで一番大切なの
は、都市プラニングではなく、どれだけの友人を持てるかということなのだ。

 このアイディアは個人的には面白いと思うし、住人達と話すのも最初の内は
楽しいのだが、逆にいえばこのゲームでやるべきことは延々これの繰り返しで
ただひたすら住人達のご機嫌を取り結び、自分の電話帳に友人の名前が増やし
続け、新しいステージに行っては与えられた課題を淡々とこなすだけ。
一応、ステージに応じて独自のシナリオも入っているのだが、これも却ってゲ
ームを面倒にしている印象を受けてしまう。

 包装につかわれるプチプチをひたすら潰すことが好き、という人にはいいか
もしれないが、おいらを含めて飽きっぽい人間にはあまりお薦めできないゲー
ムかもしれない。




「Ground Theft Auto III」

Media :PlaySyation2
Maker :CAPCOM/RockStar
種 別:アクションゲーム
発売日:2003


 GTAの略称でお馴染みの海外ゲーム。
以前から噂だけは聞いていたが日本語化されたPS2版が発売されたということ
で興味本位に購入してみた。

 プレイヤーは、銀号強盗に入り、仲間に裏切られたことにより収監されるも
送還中に脱走に成功、アメリカ最悪の街と呼ばれる犯罪渦巻くリバティシティ
で、マフィアやヤクザなどの組織に使われることで日銭を稼ぎ、自分を裏切っ
た元仲間への復讐を誓う。

 これは究極の箱庭ゲームではないだろうか。
このゲームには一応、上記のようなストーリーがあり、ストーリーを進める為
に与えられるミッションもかなりの数に上るが、実はこのゲームの本当の楽し
さは、リバティシティという与えられた箱庭の中で好き勝手なことをして過ご
すことだとおいらは思う。

 設定やストーリーの関係上、「やれること」と「やらされること」の殆どが
犯罪に属するもので、街での足となる車を手に入れる為には自動車強盗が当然
のようにその手段となる。
奪った車もぶつければ当然壊れていき、最後には火を吹いて爆発することにな
るが、そんな時にはすぐに車から降りて別の車を奪えばそれで済む。
面白いのは、例えばタクシーを自分のものにすれば、クレイジータクシーさな
がらのタクシーミッション(客を広い時間内に目的地に届ける)で遊ぶことが
でき、救急車、消防車、パトカーにもそれぞれ職業ミッションと呼ばれるスト
ーリーとは関係のないミッションが存在し、それらを行うことで金を稼ぐこと
ができることだ。

 稼いだ金の使い道は、武器の購入で、このゲームでは主人公が犯罪を犯し、
それが警察に知れると(つまりパトカーや警官の見ているところで犯罪を行う
と)当然のように追われる身となり、警察に捕まったり、または体力になった
りした場合に、所持している全ての武器と所持金の一部を奪われることになる。
また、犯罪にも程度の差があり、軽度の犯罪ならパトカーが追ってくる程度だ
が重大な犯罪を犯したり、犯罪を繰り返すことで、やがてFBIや軍隊までもが
主人公を捕らえる為に出動してくる。

 リバティシティは工業地帯、オフィス街、高級住宅街の三つのエリアに別れ
その間を繋ぐ交通手段として地下鉄が通っている他、ローカルな交通手段とし
て高架鉄道もあり、勿論これらに乗車することも可能。

 このゲームではストーリーミッション以外では会話は発生しないが、街を行
く車もそこを歩く人々も多岐にわたり、実際に自分がその街にいるかのような
錯覚を受ける。
グラフィック的にはシェンムーほどのリアルさはないものの、エリアの広さ、
自由度という点ではシェンムー第一章を遥かに上回るものがある。

 「何でもできるゲームが作りたい」というのは、ゲーム業界の面接で一番嫌
われる回答らしいが、現実に「何でも(というのが語弊があるが)できるゲー
ム」はやはり楽しい。


"Project Gotham Racing2"


Media :X-Box
Maker :MicroSoft/Bizarre
種 別:3Dレーシングゲーム
発売日:2003

 X-Boxプラチナパックに入っていたゲームの1本。
実はX-Boxで期待していたレーシングゲームはSegaGT2002だった。
DCのSegaGTをやりこんでいたので、2002に期待し、正直いってゴッサムの方は
「まあ、タダだから・・・」という程度の認識しかなかったのだが、こちらの
方が遥かに面白かった。

 このゲームはSegaGTのようなドライビングシミュレータではなくリッジレー
サーシリーズに近いレースゲームなので一概には比べられないものの、熱中度、
そして走りの気持ち良さはおいらが過去にプレイしてきたどんなレーシングゲ
ームよりも素晴らしかった。
このゲームはいわばミッションクリア型で、レベルに応じて提示されたミッシ
ョンをクリアすることでより高次のレベルに進むことができるが各ミッション
それぞれにさらに難易度別の小レベルが儲けられているのが大きな特徴である。

 普通、このタイプのゲームでは高次レベルに進めば当然難易度も上昇し、あ
る時点で挫折してしまう可能性があるが、例え高次レベルのミッションでも最
も低い難易度ならクリアは難しくなく、たとえ最低難易度であってもクリアさ
えすれば高次レベルに進むことができる、という作りになっている。
その為、クリアするだけなら初心者にも難しくないが、極めるとなったら相当
な覚悟を必要とする、どんなレベルのプレイヤーにも対応できるシステムにな
っている。

 また、走れば走っただけ確実に腕が上がっていくことを実感できる上にミッ
ションの難易度も絶妙で、真夜中にこのゲームをやり過ぎて、体は眠いのにど
してもコントローラが手放せず一時間もやり続けてしまったことがある。

 ステージの方は、世界各国の実在の都市を再現しており、日本は横浜のみな
とみらい地区が登場するが偶然にも昨年末にみなとみらいに旅行に行っていた
為より以上に楽しむことができた。


 最後にこれはハード上の機能だが、X-Boxには内蔵ハードディスクに音楽CDを
保存することが出来、ゲームのBGMとして使用することができるという特徴があ
るのだが、本作では世界各国実在のFM局のDJのお喋りの合間に指定したサウン
ドトラックが一曲づつ流れるというラジオ局方式をとっており、これが実に楽
しかったことを付け加えておきたい。



"Dead or Alive Xtreme Beach VolleyBoll"

Media :X-Box
Maker :TECMO
種 別:ビーチバレー(?)
発売日:2003


 いわゆる一つの「あの」ビーチバレーゲームだ。
実は、おいらはDoAと呼ばれるこの一連の格闘ゲームを一度もプレイしたこと
がなかった。
格闘ゲームが苦手だからだ。
しかし、このゲームは買ってしまった。
ビーチバレーが好きだからだ。

 ・・・・ウソなのだが、そういうことにしておいて欲しい。
当初、このゲームのことは多少気にはなっていたものの、それよりも先にクレ
イジータクシー3の方が遊びたかったので、そちらを先に購入するつもりだっ
たのだが、本体を買った時に貰ったデモムービー集でこのゲームのデモを見て
思わず買ってしまった。

 内容を簡単に説明すると、Dead or Aliveというシリーズものの格闘ゲーム
に登場する女性キャラクターのみが総登場し、南の島でバカンスを過ごす、と
いうもので、実はこのゲームは厳密にいえばビーチバレーのゲームですらない。
ただ、その南の島ではビーチバレーを楽しむことが出来、勝てば賞金が手に入
り、賞金を溜めて色々な水着やアクセサリーを購入し、キャラクターに着せる
ことができる、と。
つまりはそういうことなので、大抵の場合、プレイヤーたる男達はナゼか一心
不乱にビーチバレーに興じることとなるという寸法である。
また、ビーチバレー以外にもかなり本格的なカジノがあり、ここで一攫千金を
狙うこともできる。

 肝心(?)のビーチバレーの出来もなかなか良好で、接待ゲームとしても使
えるレベルに仕上がっている。
実は、一人でひたすらやり込むゲームが好きで、スマッシュブラザーズすらや
ったことがないおいらは、常に慢性的接待ゲーム不足状態の為、年末に遊びに
きた彼女にやらせてみたところ、「面白いけど・・・なんかこのいかにも男の
妄想じみたポーズがちょっと・・・」と言われてしまったが、それでこそこの
ゲームの価値があるのだ。

 それ以上でも、それ以下でもないところが実に素晴らしいゲームだとおいら
は思う。



 というわけで、年末年始に遊んだゲームの内、特にやり込んだのが以上の4
本だが、この他にもSegaGTや噂のHALOなど、まだ充分に遊んでいないゲームも
何本か残っているので、この辺はいずれまたレビューしたいと思っている。




AXL 2004

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