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「スパルタンX」


Media :アーケード、Family Computer,MSX(聖拳アチョー)
Maker :IREM(オリジナル)任天堂(ファミコン版)アスキー(聖拳アチョー)
種 別:横スクロール格闘アクションゲーム
発売日:1985年

 何といっても一番有名なのは、任天堂がファミコン版に移植し、ファミコン
ロッキーが24週目でシルヴィアが襲ってくると嘘をついた作品であろう。

 ジャッキー・チェンの同名映画をゲーム化した・・・らしいが、大抵の場合
映画とは全く話が違うとつっこまれている。
おいら自身は原作映画を見ていないので何とも言えないのだが、とにかく、主
人公トーマスを操り、誘拐された恋人、シルヴィアを救出すべくX館に単身乗
り込み、遅いくるザコを蹴散らし、ボスを倒して上の階にのぼり、ラスボスを
倒してシルヴィアを救出する、というゲーム。


 スクロールアクションゲームで、パンチ・キック、ジャンプ(キック)が使
用可能。
また、この頃のゲームとしては珍しくライフゲージを採用しており、ゲージが
なくなる迄はミスにならない。

 ファミコン版の場合、任天堂が他社作品を移植するというのも珍しいが、格
闘アクション自体、任天堂作品には数えるほどしかなく、これを除けばアーバ
ンチャンピオンか、ジョイメカファイトくらいしか思い浮かばない、ある意味
では貴重な移植作品となっている。

 次に、MSX版の「聖拳アチョー」について。
これに関してはタイトルが「スパルタンX」ではなく、発売元もアスキーにな
っているが内容は全くの「スパルタンX」
とはいっても別にパクリ作品ではなく、アイレムからのゲームのライセンスだ
け取得し、映画の方のライセンスを取得しなかったために、「スパルタンX」
というタイトルが使えず、こういう名前をつけたらしいが、とにかくこのタイ
トルのインパクトは物凄い。

 1985年末、MSX購入を考えていたおいらは、パソコン雑誌の付録でついていた
MSXソフト百科とでもいうべき小冊子の中にこのタイトルを発見し、何が何だか
よくわからないが、一刻も早くMSXを購入しなければならない、と心に誓ってし
まったほどのインパクトがあった。

 最後に、格闘ゲームといっても、単純なパンチとキックの繰り返しの為、最
近のゲームのような派手さは皆無だが、前後から近づいてきては、「抱きつく」
という意味不明な敵の攻撃を振り払う、独特な感覚が非常に印象的なゲームで
あり、おいらを含めて原作映画を観ていない数多くの日本人に「ああ、スパル
タンXってこういう映画なんだ」と心密かに納得させてしまったという功績(
?)は計り知れない。

 尚、ファミコンで、アイレムから続編となる「スパルタンX2」が発売され
ているが、こちらは、映画どころかゲームの「スパルタンX」とさえ似ても似
つかないアメリカを舞台としたファイナルファイト系のゲームになってしまっ
ている。



AXL 2002

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