レトロゲームレビュー/名作、クソゲー等ファミコン時代から網羅

「シティコネクション」

Maker :ジャレコ
Media :アーケード、FAMILY COMPUTER
発売日:1985年
種 別:横スクロールアクションゲーム


 おいらにとっては、やはりアーケード版よりもファミコン版の方が馴染みが
深いゲームである。
ゲームのストーリーと内容を簡単に説明すると、ヒロイン、クラリスは理想の
結婚相手を探すために愛車で世界中を旅している、パトカーに捕まらないよう
にその国の全ての道路を走破すれば1ステージクリア。
ちなみに「その国の全ての道路を走破する」というのは、このゲームのシステ
ムがいわゆるドット・イートといわれるタイプで、分かりやすくいえば、パッ
クマンのように、画面上にある何かを全て食べ尽くしたらクリア、というシス
テムになっている、ということである。
このゲームでいえば、道路ははじめ全て透明だがクラリスがその上を車で通過
することによって白く色がつく、ステージ上の全ての道路をこの白で塗りつぶ
せばクリアということである。

 ちなみに道路とはいっても実際は途中で途切れれていたり、高さが三段階に
分かれていたりと、とても「道路」には見えないが、おいらはこの件に関して
こうしてレビューを書くまで16年にわたって一度として疑問に思ったことが
なかったのだから不思議である。

 ステージはニューヨーク、ロンドン、パリなどの世界の主要都市を舞台にし
ており、例えばパリなら凱旋門が背景に描かれていたりしてなかなか綺麗であ
る。

 そしてこのゲームを語る上で忘れてはならないのは何といってもサウンドの
美しさだろう、美しいといっても最近のゲームと比べられては困るが当時とし
ては本当に綺麗なBGMだった。
グラフィックも綺麗で、これまた当時としてはかなり洗練されていた。

 ゲームのBGMといえば、おいらの場合まず一番に挙げたいのはマッピーのBGM
だが、耳に残るBGMということだけでいえば、おいら的にはニューラリーXに
勝る曲はないと断言できる。
あの曲は20年前にゲーセンで聴いて以来、未だに耳に残っているほどしつこ
い曲なのだ。
シティコネクションのBGMはそれほど耳に残るような曲ではないが、聞いていて
心地よい曲であることには違いないのだ。

 だが、それらは実際にこのゲームのファミコン版を購入してから知ったこと
であって購入理由ではない。
おいらがこのゲームを購入した直接の理由は主人公が女の子だったから、であ
る。しかもステージをクリアする度に主人公のクラリスの顔がちゃんと表示さ
れるのだ。

当時のファミコンゲームに女の子を主人公にしたゲームが1本も無かったかど
うかは自信がないが、顔のCGまでちゃんと表示されるゲームはこのシティコネ
クションが初めてだった。
おいらは物心ついた時から「男より女の方が好き」という不動のポリシーを持
つ男なので、それだけの理由であっさりと購入してしまったのだ。

 ちなみに「シティコネクション」というタイトルだが、文字通り世界の各都
市(シティ)を舞台にゲームが展開する、という意味の他に、クラリスが乗っ
ている愛車の車種が明かにHONDA シティという車のデザインだから、という含
みもあるはずである。
何故なら、このゲームが発売された頃、HONDA シティという車のCMが大流行し
ており、おいらはいまだに歌まで歌えてしまうほどなのだ。


 サウンド、グラフィック共に華やかなゲームだが、肝心の内容の方もなかな
か軽快で楽しいゲームに仕上がっている。
特筆すべき点はこれといってないのだが、「プレイすること自体が快感」とい
うアクションゲームで一番大切な部分もちゃんと押さえており、名作や傑作と
いうほどではないが、良いゲームだと思う。



AXL 2001

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