レトロゲームレビュー/名作、クソゲー等ファミコン時代から網羅

「マリオ・ブラザーズ」

Media:ファミリーコンピュータ用ROMカートリッジ
Maker:任天堂


 おいらが初代ファミコンを買ったのはまだ出たばかりの頃だった。
別に先見の明のあったわけではなく、本当は「ぴゅう太」が欲しかったんだけ
ど、おもちゃ屋のおにいちゃんの「いや、買うから絶対コレがいいですって。
本当、お勧めしますから!」という、彼の熱い語りに落とされて買ってしまっ
たのだ。

 その時に一緒に買ったのが、このソフトと、「ポパイ」、「ドンキーコング
JR」だった。
中でも一番最後まで遊んだのが、このマリオブラザーズである。
内容は、二人同時プレイが可能なアクションゲーム。
プレイヤーは、マリオ(またはルイージを操作し)画面に現われる、カメやら
カニやら、ハエやら、いまいち方向性が定かではない、そんな奴らをやっつけ
る。
このゲームの変わっていたポイントは、カメなどの敵キャラが歩いている床の
下でジャンプして、床を「ひしゃげさせる」ことによってひっくり返った、敵
キャラを蹴り飛ばして倒すという、屈折気味のややこしさである。

 ただ、それより何より、このゲームの最大のウリは当時としては珍しい、
「二人同時プレイ」が可能なことだった。
マリオとルイージをそれぞれ1P、2Pが同時に使えるので、協力してステー
ジをクリアしていってもいいし、相手の邪魔をするのもアリなのだ。

 勿論、おいらが燃えたのは、相手を先に全滅させた方が勝ち。という、サバ
イバルルールを採用した別名「殺し合い」である。
毎日のように学校の帰りに友人に向かって「よう、今日おいらん家で「殺し合
い」しようぜ!」と誘っては、盛りあがっていた。
バトルロワイヤルも真っ青である。

 数少ないテクニックとしては、不用意にジャンプした相手キャラの下にまわ
りこみ、下からジャンプで「突き上げる」ことにより相手の自由を奪い、丁度
敵キャラのところで落として1ミスを奪うという先方がある。
うまく決まった場合は非常に気持ちが良いが、うまく決められた場合は非常に
不愉快な技である。

 ファミコン版のマリオブラザーズには、それ以外にもカセットの指し方を加
減することで画面をバグらせる「変形マリオ」という楽しみ方もあって、最初
に買ったソフトの割には随分長い間楽しませて貰った。

 ちなみにおいらはマリオブラザースで、延々ルイージだけを使い続けていた
為に、「ルイージ使い」としての妙な自覚ができてしまい、後々のマリオ系ソ
フトでルイージが不当な扱いを受けていることに一人で憤慨していたりするの
である。



AXL 2001

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