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ギャラガ

Media :アーケード、MSX、Family Computer等
Maker :namco
種 別:画面固定型シューティングゲーム
発売日:1982年


 ギャラクシアンの続編。
ギャラクシアンの発売以前、アーケードゲームで一世を風靡したシューティン
グゲームは言うまでもなくタイトーのスペースインベーダーだが、あれだけの
大作をリリースしながら、タイトーは自社でインベーダー人気の後継作品をリ
リースすることができなかった。
勿論、その当時タイトーからリリースされたゲームでインベーダーの名を冠せ
られたソフトは数多く、様々なマイナーチェンジを加えられてはいたが、それ
は続編というよりはやはり飽くまでもマイナーチェンジ版の域を出ないもので
あり、インベーダー人気はインベーダー一代で幕を閉じることになる。

 その後、ナムコがリリースしたギャラクシアンはインベーダー全盛期ほどで
はないにしても、インベーダーの発展系という意味では充分に成功した作品と
なる。
そして、そのギャラクシアンの続編が今回紹介するギャラガだ。

 インベーダーとギャラクシアンの最大の違いは、綺麗に隊列を組んだエイリ
アンが個別に飛来し自機に攻撃を仕掛けてくるという演出にあったが、ギャラ
ガではそれをさらに発展させ、完全に隊列を作る前の状態からステージがスタ
ートするエイリアン達は縦隊を編成に何度かに分けてステージに登場するのだ。
これを放っておくと、ちょうどインベーダーやギャラクシアンのような綺麗な
隊列が完成するが、プレイヤーはエイリアン達が縦隊で登場するところから攻
撃を加えることが出来る。

 登場時は敵はほとんど攻撃を仕掛けてこない為、この時どれだけの敵を撃墜
できるかで隊列が完成してからの難易度が変わってくる。
また、3面毎にボーナスステージが用意されており、縦列を組んだエイリアン
達がBGMにあわせてまるでダンスを踊るようにトリッキーな動きで飛来して
くる。
これを全て撃墜することが出来ればボーナスポイントを獲得することが出来る
など、ゲーム性は前作に比べて格段に向上している。

 そして、何といってもギャラガの最大の特徴が、トラクタービームによるド
ッキングシステムである。
特定のボスエイリアンが発するトラクタービームという光線を自機が故意に浴
びることにより自機はエイリアンに捕獲されてしまう。
この時に残機が残っていれば引き続きゲームを続行することが出来、自機を捕
獲しているエイリアンが飛来している時にうまく撃墜することが出来れば、自
機同士が合体し、一度に2発のミサイルを発射することが出来るようになる。
また、合体時に敵の攻撃でミスをしても破壊されるのは一機のみで残ったもう
一機はそのままゲームを続行することが可能となる。

 ただし、誤って捕獲されている自機にミサイルを当ててしまうと自機は破壊
されてしまうし、待機中のボスを破壊してしまった場合も自機は戻らず、破壊
しなくてもこちらに一度攻撃をしかけた後どこかに消えてしまう。

 シューティングゲームで合体という演出を使ったゲームは何もギャラガが初
めてでなかったが、例えばムーンクレスタと比べた場合、条件さえ合えばプレ
イヤーはいつでもドッキングを行うことが出来る為、より戦略的にドッキング
というシステムを使うことが出来る。

 より戦略的に、と書いたのはこのゲームの場合一見、ドッキングしないより
はしていた方が圧倒的に有利のように思われているが、実はドッキングするこ
とより自機の幅が倍になってしまい、敵の攻撃を避けるという点ではシングル
の時に比べて遥かに難易度が高くなってしまうのだ。

 ただ、敵の攻撃が薄いエイリアン登場時には攻撃力が倍になるデュアルは勿
論有効であり、はじめに書いたように登場時にどれだけ撃墜できるかが隊列完
成後の難易度に直結してくる為に、シングル、デュアルのどちらにも一長一短
があるのだ。

 初心者と上級者をどちらも楽しませることが出来るゲーム作りはこの頃のナ
ムコゲームの特徴でもあるが、ギャラガもその点、非常に上手い作りになって
いる。


 家庭用ゲーム機に移植されたものとしては何といってもファミコン版が有名
だろう、ファミコン用ナムコットシリーズの中ではギャラクシアン、パックマ
ン、ゼビウス、マッピーという参入発表時にアナウンスされた四作品に続き、
五本目としてリリースされている。

 また、直接の続編にはギャプラスがあるが、さらにその後にリリースされた
アレンジ作品ギャラガ’88はギャラガの持っていたシューティグゲームとし
ての爽快感を極限まで高めた名作となっている。



AXL 2002

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