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「パックランド」

Media :アーケード、FAMILY COMPUTER,PC-Engine,Play Station等
Maker :namco
種 別:横スクロールアクションゲーム
発売日:1984年


 パックマンシリーズ第五弾・・・とはいっても初代パックマンから4代目と
なるパック&パルまでは、基本的なシステムは全て初代を踏襲しており、知ら
ない人がみると海賊版かと思うほど似たゲームだった。
そんなパックマンのゲーム世界を劇的に変化させた最初の続編がこのパックラ
ンドである。

 画面は固定、敵に捕まらないようにパックマンを操って迷路に散らばるエサ
を全て食べれば1ステージクリアという定番システムとは打って変わって、目
鼻や手足までもつき、かなり擬人化されたパックマンを操り、フェアリーラン
ドを目指すことが目的になる。

 まずシステムから説明すると、画面は横スクロールものになり、パックマン
のアクションは、右移動、左移動、に加えジャンプが可能。
普通、こういったゲームでの移動には方向レバーを使うのが当たり前だが、パ
ックマンのコントロールパネルは、3つのボタンのみ。
それぞれジャンプ・左移動・右移動の順番で並んでいる。
例えば、右移動のボタンを一度押すと、パックマンは非常にゆっくりと右に向
かって歩き出す。さらに右移動ボタンを連打することで移動のスピードが上が
るという、いわば、「ハイパーオリンピック」に近い操作法を取っているが、
パックランドの場合、ハイパーオリンピックほど必死に連打する必要がない代
わり、かなり微妙な操作を要求される。

 右に向かって走っているパックマンを止める為には、左移動ボタンを連打す
る必要があり、その間に穴を飛び越えたり敵を避けたりするためのジャンプと
いうアクションも必要となるのだ。

 また、無事、フェアリーランド迄フェアリーを届けることができると、魔法
の靴(空中でもジャンプが可能になる為、実質的に空が飛べるようになる)を
貰い、今度は今来た道を自分の家に向かって左に進むことになる。
いわば後半ステージに相当するのだが、魔法の靴がある分、前半より難易度は
下がり(魔法の靴独特の操作になれるまでは逆に上がる場合もあるが)非常に
気持ちが良い。


 システム以外の面では、namcoお得意のゲームミュージックも聞き応えのある
ものに仕上がっており、ゲーム画面に至っては、それまでのゲームから一新、
当時としてはまるでテレビアニメーションを思わせるほどのクオリティに仕上
がっていた。
舞台が、パックマンの家や町などを舞台にしていることもあり、ファンにとっ
ては、パックマンの新しい一面を知る機会になった・・・というより、あの謎
の●的生物がちゃんと家族を持って一市民として生活していた・・・という衝
撃の事実を提供することにもなった。

 また、当時の裏技、ウル技ブームに合わせて(?)隠しキャラなども豊富で
ファンの間ではそれらを探すことでも大いに盛り上がったようである。


 移植版として印象に残っているのは、やはり当時購入したファミコン版だが
アーケード版が非常にクォリティの高いグラフィックだったのに対し、ファミ
コン版はハードの制約上仕方がないとはいえ、かなり割引されたものになって
しまい、パックマンのキャラクター自体もアーケードに比べるとかなり小さく
なってしまっていたのが非常に残念だった。



AXL 2001

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