W杯がついに始まった

 ついに日韓ワールドカップが始まった。南米や欧州にはさすがにかなわないものの、マスコミが煽っているせいもあってか、日本国内でもそれなりに盛り上がっているようだ。私はあまり興味がないので、いまいち実感がつかめないが。
 それにしても感慨深いのは、たった10年強ほどで日本でもサッカーが市民権を得て、選手のレベルも上がり、W杯を開催できるようになったということである。私は元々サッカーには興味はなかったのでよくわからなかったが、少なくてもJリーグが発足する前後までは、日本でもサッカーはあまり知名度がなかったように思える。
 一ヶ月程前に放映された『プロジェクトX』で、Jリーグ発足までの関係者の苦悩を取り上げていたが、あれを見るとJリーグ開催までのサッカーの知名度がいかに低かったかがよくわかる。ほとんど社会人野球と同じような扱いで、マスコミからもほとんど注目されていなかった。地元に密着したチーム作りが理解できず、ホームタウン制に反対する企業もあった(プロ野球の影響が強いな)。そう、忘れている人も多いが、かつて日本ではサッカーはこんな扱いを受けていたのである。
 そしてJリーグが発足。あの頃の盛り上がりは凄かった。当時私は大学生になったばかりだったが、キャンパスやサークル内での話題はまさにJリーグで真っ盛りだった。なぜか、Jリーグの全試合をビデオ発売するという無茶なこともやっていた。ミサンガを、腕やらカバンやらあちこちに数十本もつけている人を数え切れないほど見た。マスコミがこぞって煽ったというのもあるかもしれないが、国民全体が一斉にサッカーファンになってしまったかのように見えた。本当に流行というものは恐ろしいと思った。
 そして現在。現在の日本のサッカーのレベルは確実に上がっていると私も思う。日本を飛び出して海外で活躍している選手もいるし、W杯の予選を突破できるようにもなった。今回のワールドカップでも予選をクリアできるらしいとの観測がある。一度出たからにはがんばって欲しいと思う。
 だから、私は思う。「W杯が終わっても、マスコミも今までと同じようにちゃんとサッカーを盛り上げてくれ」と。あまりにもJリーグのスタート時の盛り上がりが強烈だったためか、現在のサッカーブームはバブルみたいだと今でも思う。もしもバブルが弾けたら……日本経済並みの崩壊ぶりになるんじゃないだろうかという危惧さえ浮かぶ。特に、日本人はブームに乗りやすい人種だから、この辺が不安だ。
 とりあえず1年後に、日本人の頭の中から「サッカー」という文字がすっかり消えているという事態にならないことを祈る。特に、ブームの片棒を担いだマスコミの責任は大きい。W杯でサッカーバブルが弾けたら、ここまでがんばってきた関係者、選手、熱心なファンに申し訳が立たないぞ。

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