ギリシアの陶器にはその用途によって様々な形式のものがあります。それらは地域によって異なりますが、その違いはそれほど大きくはなく、また同じ地域内での年代的な変化もあまり激しいものではありませんでした。ここではアッティカ式の陶器を中心に陶器の形式と用途について説明したいと思います。黒像式の誕生から赤像式の終焉までおよそ300年の隔たりがあるわけですが、その形式は大した変化を見せないためにどの時代にも同じ用語を用いることができます。もちろんその中には途中で消滅してしまった形式や新しく生まれた形式も存在し、また全体的な流れでいえば年代とともに陶器の形式は縦長になる傾向が見られます。なお各形式の大きさは特に記述のない限り高さを表しています。
アイコンのある陶器はこれをクリックすると3Dグラフィックによる画像を見ることができます。各形式の製作期間の表はこちら