サイボーグ009
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テレビアニメは1968年からNET(現テレビ朝日)系列で放映されていますが、テレビに先行する形で、1966(昭和41)年7月と翌1967(昭和42)年3月に東映動画により劇場公開されており、私も、どちらかは忘れましたが、映画館で、この「サイボーグ009」を観た記憶があります。多分、夏休みや冬休みに映画館でアニメ特集のような形でやる“東映まんが祭り”のような企画は、この「サイボーグ009」の頃からだったような気がします。
劇場版では、009の声を太田博之、006の声を藤村有弘が演じていたそうです。
009誕生の経緯も、朝日ソノラマの復刻版から紹介させていただきましょう。
「オートレーサー・島村ジョーは、レースの途中、事故を起こし重傷を負った。すぐさま、かけつけた救急車は、病院へ向かわずに、海へまっさかさまに飛び込んだ。救急車は実はニセモノで、世界的な犯罪組織ブラックゴースト団の水陸両用の自動車であった」
ということで、島村ジョーは、ブラックゴースト団の手によってサイボーグ009として再生されたわけであります。ちなみに、009内部図解の文字は、この画像では見えないと思いますので、上から順に、書き出してみます。
「記憶用人工頭脳」「人工毛髪」(私も欲しい!)「無線通信器」「人工聴覚装置」「加速装置スイッチ」「嗅覚強化器」「頭部温度調整器」「気圧調整器」「人工肺」「人工心臓」「人工胃」「真空地帯・高圧地帯防護膜」「スーパーガン」「エネルギー交換装置」「エネルギータンク」「人工皮膚」「栄養液タンク」「血管・栄養液管」「血圧調整器」「人工筋肉」「人工骨」「超弾力性長靴」
こうした図解こそ、SF漫画に積極的に取り組んできた石森章太郎氏の真骨頂といえるかもしれません。
この「サイボーグ009」では、SFならではの様々な小道具や技が使われ、白熱した戦いが繰り広げられましたし、僕が好きだった「ミュータント・サブ」では、色々な超能力が登場して、読むものの想像力をかきたててくれました。少女ギャグ漫画だった「さるとびエッちゃん」も、そうしたSFテイストが隠し味になっている作品でした。
70年代に入ってから、一世を風靡することになった「仮面ライダー」や「人造人間キカイダー」なども、基本的には、すでに、この「サイボーグ009」に象徴される60年代の多くの石森SF作品の中に、その原型が含まれていたと言ってもいいのではないかと思います。
ウチの長男と次男が暫く前に熱中していたスーパーファミコンのソフトで「ザ・グレイトバトル〜新たなる挑戦」というのがありますが、これは、ウルトラマンと仮面ライダーとガンダムを交互にキャラクターとして使いながら、7つのステージをクリアしていくもので、それになぞらえると、子供達のスーパーヒーローの系譜ということでは、60年代がウルトラマン、70年代が仮面ライダー、80年代がガンダムというような感じだろうと思います。
その意味で、仮面ライダーも、また、石森氏の代表作であることは間違いないでしょうが、その原型をも内包し、日本のSF漫画に先べんをつけたという意味合いからも、やはり、「サイボーグ009」は、紛れもなく、石ノ森章太郎という漫画家の最大の代表作と言えましょうし、特に、1960年代に、リアルタイムで、こうした素晴らしい漫画を楽しませてくれた石ノ森氏に改めて感謝の気持ちを感じるわけです。
最後に、改めまして、石ノ森氏のご冥福を心からお祈り申し上げます。
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