コカブトムシという昆虫をご存知か?
カブトムシに比べるとずっと小さいが、りっぱなカブトムシの仲間だ。

甲虫目コガネムシ科 大きさ オス18mm〜24mm  分布 日本、朝鮮半島、台湾、中国
 4月〜10月まで活動、くち木の中や腐葉土の中にいて、昆虫の死体などを食べる。胸部背面にくぼみがあるのが特徴で小さい角がある。本州にすむカブトムシは、このコカブトムシとカブトムシの2種類だけ。地域によっては数を減らしているそうだ。
 ウォッチングのコツ・・・夏、雑木林や社寺林などで見かける。昼間ならば、倒木や石をひっくり返すとよい。確率は少ないが、関東北部では一番見つける可能性が高いだろう。夜行性なので、夜間は雑木林周辺などの路上を歩いていたり、木に張り付いていることもある。外灯などの灯火に飛んでくることあり、北海道では灯火で採集したこともある。また、奄美大島では亜種アマミコカブトがよく見つかるらしい。奄美では、夜、路上を歩いている個体をけっこう見かけるという。

コカブトムシ 

平成17年9月 茨城県つくば市

 関東北部ではそんなに多くは見かけない。多くても年に2〜3匹程度であろうか。公園や神社周辺の雑木林で、朽木や石をひっくり返すと見つけることが多い。落ち葉の下に潜んでいることもある。たいていは1匹のみしか見つからず、コカブトにしぼって周囲を探してみても2匹目は見つからない。上の写真の個体も、公園の雑木林で見つけた。

↑ オスのコカブトムシ

← 前方から撮影

 背中(前胸背板)中央のへこみがコカブトの特徴。誰かに踏み潰されたというわけではない。このへこみが大きければオス、小さければメスである。
 小さいながらもツノがある。

 図鑑では他の昆虫などを餌とするとなっている。飼育下では共食いもする<怖い>一面もあるらしい。
 
 人気のある昆虫とは聞いたことがないけど、飼育に関心のある人は複数では飼育せず、カブトやクワガタなどの他の昆虫の死体を用意しておくとよいだろう。 

平成16年7月   栃木県野木町

平成16年4月 鹿児島県大和村(奄美大島)  フォレストポリス周辺  

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 このコカブトは夜、大きなケヤキの木に張り付いていた。たしか、ヤモリを撮影しようとして粘っていたときだったと思う。かなり高い木の上だったので、一度採集してから翌日に撮影した。
 夜行性の昆虫なので、基本的には夜に活動する。灯火などにも飛んでくる。が、僕はこの個体と北海道で灯火に飛来した個体しか夜の採集はできていない。

← オス

 ツノ(頭角)がわかりやすい写真がなかなかなくて、こんなんで勘弁してください。
 カブトムシの仲間といってもツノは短くて貧弱。メスはオスに比べてツノがずっと短く、本によってはメスにはツノがないと記載されているものもある。
(クローズアップレンズ使用)

← 上から撮影

 背中のくぼみが円形で大きいのがオス。メスは幅が狭く縦長のくぼみ。このくぼみがオス・メスの判別ポイントである。

 あらめて眺めてみても、やっぱりカブトムシには見えない。

 奄美大島ではアマミサソリモドキを探していて1個体を見つけた。3月末から4月初めの5日間の滞在で、時期的にまだ寒く、甲虫類は他に見ることはなかった。ハブがいたらいやだなぁなんて思いながら朽木をひっくり返すと、じっとしているコカブトが現れた。
 奄美大島にいるコカブトは亜種アマミコカブトという。本州などにいるコカブトと比べると背中のくぼみが小さい

← 亜種アマミコカブト

 採集したときは、メスのコカブトと思ったが、奄美産は本州産よりへこみがずっと小さいらしく、保育社「原色日本甲虫図鑑(U)」では、「♂(オス)では狭く長楕円形、♀(メス)は弱く縦溝」とあるので、この個体はオスかもしれない。


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↑ 発見直後のアマミコカブト

亜種アマミコカブトムシ
学名 Eophileurus chinensis irregularis Prell
体長:♂♀18〜26mm
分布:奄美大島
特徴:♂の前胸のくぼみは小さく、楕円形。上翅の点刻は間隔があり不規則。
学名はEophileurus chinensis

 僕はわりとこの虫が好きである。が、それは名前にカブトムシがつくからに他ならない。カブトと名がつかなければ・・・・・・・どうだったんだろうか?

 なんか話が飛んでしまうが、名前は大切。ゲンゴロウとゲンゴロウモドキという虫がいるけど、モドキはちょっとかわいそう。たまには名前を入れ替えても面白いと思うのだが・・・・・・。
 ちなみに、僕が好きなのは名前に「ニホン」がついている生き物。日本固有種には胸をはってどんどん「ニホン」を冠すれば良いのにと思う。世界中で「おらが国」にしかいない生き物なんだから。