セナ、マンセル、プロスト、ピケ…といった80年代後半〜90年台で活躍し、見ていたファン誰もが大きな興奮と楽しみを与え、日本でもF-1が大ブームだった頃。
そんな時代に便乗しちゃったクイズゲーム「クイズF-1 1・2フィニッシュ」(クイズエフワン ワンツーフィニッシュ)を今回は取り上げたいと思います。
内容は普通のクイズゲームです。
ちょっとコミカルなイラストの世界観ですが、あなたはF-1レーサーとなってクイズをクリアしながら各コースを走破して、年間チャンピオンを目指します。
コースはゲームが出た当時の1992年をモチーフとしており、
「南アフリカ」→「メキシコ」→「ブラジル」→「スペイン」→「サンマリノ」→「モナコ」→「カナダ」→「フランス」→「イギリス」→「ドイツ」→「ハンガリー」→「ベルギー」→「イタリア」→「ポルトガル」→「日本」→「オーストラリア」の16戦となっています。
各サーキットは1周につき4問〜7問程度(サーキットにより固定)となっており、正答しても誤答しても規定問題数を消化すれば1周走行したことになり、サーキットによりますが2〜3周するとゴールになります。
つまり、大体8問〜15問程度が全16戦…という内容になっています。
たとえば、南アフリカの場合は1周4問×2周でコースを4等分した辺り毎にクイズが出題されます。コースの場所によっては「ストレート」「コーナー」という風に分けられているようで、後述のプレイヤーの選んだチームによって多少の変化があります。
クイズに正解すると車は加速して前方にいる敵の車と差を詰めていきます。即答するほど加速時間が増えます。誤答するとスピンしてしまい、大幅に順位を落としてしまいます。
プレイヤーはゲームスタート時にチームが異なる4人のドライバーから1人を4つのボタンで選びます。
フェラーリを髣髴とさせるような真っ赤な車。
コースのストレートの部分で正解すると加速にボーナスが付く。フランス・イギリス・ドイツなどの高速サーキットではチャンスが多い。
91年頃のマクラーレンを彷彿とするような車。
こちらはコーナーで正解すると加速にボーナスが付く。モナコ・ハンガリーなどではチャンスが多い。
91年頃のウィリアムズを髣髴とさせるような車。
連続正解する(前回の問題に正解したとき、次に問題に正解する)と加速にボーナスが付く。正解率さえ高ければ加速ボーナスが一番得られやすいので、結構強い。
緑一色が映える91年ジョーダンを髣髴とさせるような車。
ファイナルラップ時に正解すると加速にボーナスが付く。ファイナルラップで誤答連発すると…泣ける。
レースはまず最初に「予選クイズ」を行います。
「予選クイズ」とは○×クイズ1問が出題され、その回答スピードによりスタート順位が決まりますが、問題を見てから答えても大体4番手前後です。
ポールポジションを取るには決め打ちで○か×を連打する必要があります…が、誤答してもライフが減りませんが最後尾スタート(1人プレイなら8番手、2人プレイなら9番手)になってしまいます。
…とはいえ、レースの結果は殆ど決勝レース中の正答率に影響するので、余り気にしないでどんどん押してしまった方が良いかも知れません。
予選が終了すると決勝になります。
決勝はサーキットにより異なりますが、通常の4択のほかに「○×クイズ」「歌詞の問題(歌詞が表示され、そのタイトルを答える)」「ジャンルセレクト(2つのジャンルを選び、それぞれが1周目と2周目のジャンルになる)」があります。
先ほど書いたとおり、1周につき4〜7問程度のクイズをゴールするまで出題され続けます。
正解すれば加速し、誤答すると順位を落とし更にFUEL(このゲームで言うライフ)が減ります。ライフが0になるとゲームオーバーになります。
規定問題数を消化するとゴールとなり、順位によってドライバーズポイントが与えられます。
92年のF-1をモチーフとしているため、「1位:10P」「2位:6P」「3位:4P」「4位:3P」「5位:2P」「6位:1P」「7位以下:0P」となっています。
また、レース中には様々なイベントが発生することがあります。
大体1周に付き1回発生する。
ライバルキャラ(4レースごとに異なる)が登場し、「追いつきたければ、この問題をクリアしな」的な捨て台詞と共に出題してきます。
演出がある以外に正答しても誤答してもメリット・デメリットは変わりませんが、この演出が発生するときはライバルの車がプレイヤーの目の前に登場するようになっており、ライバルの順位が後ろの場合は強引にプレイヤーの車を抜き(順位が1つ下がる)、ライバルの順位が前の場合はプレイヤーの目の前まで下がってきます。
(但し、お互いの差が大きすぎる場合は差が詰まりきらず、ライバルが画面上に居ないのにイベントが進行します)
クイズ自体は通常のクイズだが、正解すると大きなメリットが得られる。
その種類はクイズ出題前に言われ、「順位が強制的にいくつか上昇」「加速ボーナス」「次が2択クイズになる」…等がある。
ボーナスクイズの逆で、誤答すると大きなペナルティが発生。
基本的には「順位が強制的に下がる」。これの正答率が結構順位に響きます。
操作系はクイズゲームでは良くある「ボタン4つ」です。
ボタンで選択肢1〜4を選びます。
当時のF-1が好きでその影響でたまにプレイしていましたが、クイズゲームおなじみの「3問いきなりミスってゲームオーバー」という嫌な流れは相変わらず…
しかも同じような展開が16戦も続くと言うのも結構ダルい…感じもします。
更にこのゲームは得点でライフが増えないため、1コインクリアは(問題を殆ど憶えない限りは)かなり難しい…というのが酷いところです。
お金をどんどん入れさせるという魂胆がちょっとミエミエな作りは若干残念な作品と言う感じがしますし、その割にはエンディングもそんなに気合の入っている物でもないし…
また、時期的にも格闘ゲームがブームになり始めた頃というのもあって、クイズゲームというジャンルはちょっと時期が悪かったのかもしれない気がします。
F-1という題材は良かったのかもしれませんが…