アーケードゲームには様々な「行く末」というものが有りますが、名作がちょっとした事で妙な「行く末」になってしまうことも…
今回は「大列車強盗」を取り上げたいと思います。
時は開拓時代の西部。大量の金を積んだ列車が強盗団に強奪されてしまった。主人公ハリーホークス保安官は列車を取り戻す為に単身で強盗達に挑むのであった。
横スクロールのアクションゲームですが、足場が3列になっており、奥行きのある構成になっています。
プレイヤーは主人公の保安官を操作して強盗たちを倒しながら進み、ゴールに辿り着けばクリアとなります。
保安官の武器はゲームスタート時に「鞭」「銃」「パンチ」の3種類から選択する事が出来ます。
若干連射速度が遅く射程範囲が限られているが、範囲内の敵なら貫通して一網打尽にできる。
連射は速いが、銃のクセに射程距離がある為、攻撃範囲自体は鞭とほぼ同じ。但し、こちらは敵を貫通しないので、雑魚ラッシュでは要連射。
攻撃範囲が他の武器よりも短いが、敵を倒したときの得点が高い。
また、敵を殴ると吹っ飛んで行き、その吹っ飛んだ敵に当たった敵も倒す事が出来る為、敵が一列に並んでいるシーンでは若干強い。
道中たまに「箱を持った小人(?)」が登場し、倒すとアイテムを落とします。
アイテムは「ランタン」「爆弾」「投げ縄」と種類は色々有りますが、これを拾うと前方3列の敵を全て倒してくれる便利な攻撃を行う事が出来ます
…が当然使用回数制限がありますが、ステージによっては雑魚が大量に出るところもあるので、上手く使うと攻略がし易くなります。
基本的には選んだ武器とアイテム武器で敵を倒しながら先に進みます。
ステージの最後はドル袋が詰まれた貨車になっており、大量の雑魚が登場します。雑魚を全滅させるとステージクリアとなります。
但し、1周5ステージで5ステージ目だけは先頭車両でボスとの対決となり、倒すと無事に人質を救出して…そのまま何事も無く2周目になります。
ゲームは残機制で敵や敵の攻撃に当たるとミスとなります。またタイムオーバーでもミスとなり、残機が無くなるとゲームオーバーです。
操作系は「4方向レバー+3ボタン」。
レバーはキャラクターの操作になります。上下は基本的には列間の移動ですが、上下(手前・奥)を向いたときは攻撃も上下(手前・奥)方向に行う事が出来、
横軸が合った敵を攻撃する事が出来ます。
最奥の列に梯子がある場合は、レバー上下で梯子の昇降ができ、屋根の上に上がる事も出来ます。
屋根から下りるときは屋根の切れ目の最奥列から飛び降りる事で下りられます。
ボタンは左から「アイテムの使用」「攻撃」「しゃがむ」です。
「アイテム」は前述の「ランタン」等の武器で拾ったときに3回だけ使用することができます。
「攻撃」は通常の攻撃で、攻撃方法はゲームスタート時に選んだ武器になります。
「しゃがむ」はその場でしゃがみます。しゃがむと敵の銃撃や投げ縄などの直線的に飛ぶ飛び道具を回避することが出来ます。また、しゃがんでいる敵はしゃがみながらの攻撃でないと倒せません。
しゃがんでいる最中は移動することは出来ず、レバー操作は向きの変更になります。
しゃがんでいるときは「直線的に飛ぶ飛び道具」のみ回避することが出来ますが、爆弾などの着弾する攻撃は回避することは出来ません。
同社の「グリーンベレー」などの横スクロールクリア型アクションということもあり、若干『対策を知らないと越えられないポイント』はあるものの、無難な内容という作品。
武器選択によりゲーム内容が若干変わるのも特徴ですが、もうちょっと差別化があってもよかったかな…と思ったりしないでも無いです。
パンチでパターンを構築したりするのが熱いのかもしれませんが…ちょっとプレイした感じではどの武器も余り変わり映えないし…
このゲームをご存知で無い方が多い作品かもしれませんが、実はこのゲームは『他社で発売された某ゲームと類似している』ことから輸出専用になってしまった作品なのです。
逆輸入等により多少は国内でもあるようなのですが、結構レアらしいです…。
とはいえ、あるところにはキチンと有るようで、某レトロゲームゲーセンで見かけ、プレイしましたが…ちょっと操作系は慣れないと難しいですかね。
『ボタンでしゃがむ』というところに若干の戸惑いがありますが、しゃがまないと対処できない敵が序盤から出てくるので…
こういった「マイナーな珍品」という存在もまたレトロゲームの面白さなのかもしれませんね。
でも、国内で正式に稼動していたらどうなっていたでしょうか…もうちょっと知名度とか評価が変わったのかなぁ〜