ファミコンで「ファイナルファンタジー」をヒットさせ、それからはFFを始めとするファンタジーRPG等で有名となったスクウェア(現:スクウェアエニックス)。
ファミコンで有名となるちょっと前はこんな作品も出していました。
今回紹介するのは「アルファ」です。
パソコン向けのアドベンチャーゲーム(以下AVG)で、キーボードから的確にコマンド入力を行いながらエンディングを目指していくゲームです。
コマンドは「ハナス ○○○」等の様に動詞と対象物を入れることが多いです。
物語は…
太陽系の惑星を調査し尽くした人類は開発目標を太陽系よりも外の惑星に目を向けた。
それは惑星「アルファ」と呼ばれる星で、人類は恒星間航行用宇宙船「ダイダロス」に多くの人を乗せて旅立っていった。
しかし、惑星への航行には数百年もの歳月が必要であるため、宇宙船内にメインコンピュータにより制御された巨大な居住区を設けられていた。
新たな惑星を目指す人々はその居住区で生活をし、永い航行を過ごしていた。
人類が希望と夢を抱いて旅立ってから長い時間が過ぎた。地球を離れた人々は既に子孫に『それらを託して』久しくなった頃であった。
最早、当初の目的と使命を知るものはおらず、宇宙船で生まれ宇宙船で育った者たちがコンピュータに管理され無目的・無気力で過ごす…そんな日々となっていた。
そんなある日、宇宙船内の丘に一人の少女が立っていた。
彼女の名前は『クリス』。しかし、彼女はそれ以外の記憶が無かった。
呆然と丘の上に立ち尽くし眼前に広がる街を眺めるだけの彼女であったが突然市街地のほうから大爆発が起こった。
そんな感じのストーリーだったかと思います。
ストーリーはそれから、こう続きます…
市街地の爆発は、ダイダロス船内での機械に支配されているだけの社会に反発し、人々に自立心を与える為の『革命』だったらしい…
とある切欠で革命派のサブリーダと出会ったクリスはポリスセンターに捕らえられた革命派リーダのキースの救出を頼まれる。
クリスはポリスセンターに忍び込み、キースを救出できたものの、脱出の途中でキースはポリスロボットのレーザガンで射殺されてしまう。
だが、キースの撃たれた傷口からは血は流れず、機械のようなものが埋め込まれていた…彼はアンドロイドだったのだ。
キースと革命派のメンバーの遺志を継いでクリスは宇宙船内部に侵入し、ついにダイダロスのメインコンピュータを破壊したクリスは2つの事実を知る。
1つは「宇宙船ダイダロスは既に目的地の惑星アルファに到着しており、周回軌道を行い続けていること」
もう1つは「地球上の人々がダイダロスを宇宙に発射させる際に、数百年後になったらダイダロスの人々が機械に管理されるだけの無目的・無気力に過ごすようになり、
惑星アルファに到着しても誰も着陸させようとしないだろう事を予測しており、事前にその対策を『とある方法で』講じていたこと」
今更ですが、一応結末だけは伏せておきますが、大まかにはこんな感じの話になっています。
内容自体は『当時らしい』シンプルなAVGなのですが、やはりストーリーよりも「捕らえられたクリス」には強烈なインパクトがありましたね…
しかもそれをあのスクウェアがやってしまうとは…時が時ならもうちょっと有名なネタになったのでしょうけど、
でもこの世代の人にとってはある意味忘れられない作品になってしまったのかもしれませんね。
多分、今リメイクされたら、ポリスセンターのシーンは今の技術力だったらもっと凄く…いや、表現の規制の方が強いか…世知辛い世の中だぜ…orz