NEOGEOには格闘ゲーム以外にも数多くの名作が登場しました。
今回はNEOGEOの名作シリーズ「戦国伝承」から「戦国伝承2001」を取り上げたいと思います。
現世に現れた太古の悪霊たちを退治する為に現世に転生した忍び達の戦い…みたいなストーリーだった気が…。
ジャンルは『ファイナルファイト(カプコン)』などに代表されるベルトフロア式の横スクロール格闘アクションになっています。
プレイヤーは個性的な4人の忍者(…というか一部そうには見えないキャラも居ますが…)から1人を選んで敵を倒して進んでいきます。
格闘アクションゲームは大体はパンチ・ジャンプの2つボタンで、パンチボタン連打で敵を殴って…という流れになりますが、
このゲームでは攻撃ボタンが2種類あり、出が遅いが威力が高い「武器攻撃」と素早いが威力が低めの「素手攻撃」となっています。
攻撃は敵に当て続けると色々な技に派生し、このジャンルで御馴染みの「1セットのコンボ」になりますが、
武器攻撃と素手攻撃は途中で切り替えることができるので、初段は発生の早い素手攻撃で殴り、途中から威力の高い武器攻撃に切替えて繋げ、
高威力のコンボを作り出すことが出来ます。
また、敵に接近すれば掴む事が出来たり…など、横スクロールアクションゲームならではのアクションも多々あります。
敵を倒しながら進んで行き、ステージ最奥に居るボスを倒すとステージクリアになります。ラストステージクリアでエンディングとなります。
敵の攻撃を喰らうと体力が減り、0になると残機が減り、残機が無くなるとゲームオーバーになります。
操作系は「8方向レバー+4ボタン」。
レバーはキャラクターの移動です。左右に2回続けて入力した場合、ダッシュを行います。
ボタンはAボタンが「武器攻撃」で敵に対し刀などの手持ちの武器で攻撃します。威力が高いがスピードが遅い攻撃です。
Bボタンが「素手攻撃」で素手で殴ります。素早いが威力が低く、リーチが若干短い攻撃をします。
Cボタンが「ジャンプ」。キャラクターがジャンプします。押す時間などによる高さの変化はありませんが、ダッシュ時などで飛距離などが変わります。
Dボタンが「アイテム投げ」。個数制限のある武器を投げる事が出来ます。武器は道中の雑魚敵を倒すとたまに拾うことが出来ます。
アイテムは最大9個までストックすることが出来ますが、異なる種類の武器を拾ってしまうと前の武器は無くなってしまいます。
プレイヤーは攻撃を当てるとゲージが溜まっていきます。ゲージは最大3本分まで溜める事ができます。
溜まったゲージは忍術(以下、必殺技)を出すのに使います。必殺技は数種類あります。
全キャラ共通で『↓↓A』or『↓↓B』。それぞれキャラクターにより性能が変わります…飛び道具や突進技や投げ技etc…
通常の攻撃にキャンセルして発生できるので、高威力のコンボを作ることも出来ます。
また、必殺技を出しているときは全身無敵なので敵の攻撃を回避する手段にも使えます。
ゲージ消費量はゲージ約0.4本分(雑魚敵数匹を殴って倒すと溜められる位の量)と気軽に出す事が出来るので、ある意味必殺技の使い方が重要になっています。
また、影連と金剛は敵を掴んでから『↓↑A or B』で必殺投げになります。ゲージを消費して高威力の投げを出す事が出来ます。
また全キャラ共通で『↓↑A+B』で究極奥義。
全画面攻撃を行う事が出来ます。派手な演出と共に画面上全ての敵にダメージを与える事が出来ます。
ゲージ1本分消費する上に、威力は若干低いですが、体力が低いが厄介な敵を一掃できるのが有難いです。
横スクロール格闘アクションゲームには色々な難易度のゲームがありますが、プレイ時間を考慮しているのか若干難易度が高めです。
敵からのダメージがそこそこ高く、雑魚の攻撃でも5発位で体力が無くなってしまうほどです。
更に困った事に体力回復が少ない上に全回復が殆ど出現しないので『多少のミスをしても回復ポイントまで辿り着ければ…』ということが困難です。
更にステージクリアをしても体力が全回復しないので、1発のダメージが後々まで響くのが辛いところです。
体力制ではありますが、基本的には『敵に殴られる≒1ミス』に近い程な気がします。
しかし、雑魚敵の攻撃は若干分かりやすい上に、モーションが遅めなので見切ることは容易です…
がそれ以上にプレイヤーの攻撃モーションの隙が大きいので、適当に敵を殴るとその隙に他の敵に殴られることも…
しかも、敵は間合い内であれば積極的に殴ってくる上にプレイヤーよりもリーチが長いのが困ったもの…
簡単に敵に近づいて殴りにいけないようになっています。
そこで出てくるのが前述のゲージ消費の必殺技。
発動中は無敵なので、敵の割り込みに対して必殺技で回避+反撃することができ、困ったときの一手になります。
あとは、掴んでからの投げ。このジャンルにしては投げのダメージは小さめですが敵を纏めたりするのに役立ちます。
只、個人的にはもうちょっと体力回復があっても良い気がします。それか、ステージクリア後は体力全回復するか…。
体力回復が少ない為、『多少ダメージを喰らっても特定の地点まで何とか粘りきる』ということができず、
『数発喰らうと後々まで響く』のが若干難易度を高めている気がします。
あって無きに等しい体力回復に『あくまで体力は敵の攻撃をミスして喰らったときの保険』程度になっている感じもあります。
正直ゲームバランスは悪い作品です。
『難しいからこそやりがいのある作品』と言う方向性とはちょっとずれ過ぎているほどの回復とダメージ量の差です。
プレイヤーの攻撃の隙を大幅に減少させ、敵のダメージを今の半分で雑魚敵のリーチをプレイヤー並みに短くし、
5面と6面の道中に中回復をもう1つ追加するか中回復を大回復にする。
ラスボスの一部の攻撃を弱体化させてようやく…マトモな難易度かもしれません。
それくらいの難易度の高い作品です。ちょっと初心者が気軽に遊べるような出来ではないのが残念。
ある程度難しい方が攻略のし甲斐が有るかもしれませんが、ゲーム自体が良く出来ていても高難易度によって目立たなくなってしまった気もしますね。
逆に言えば『如何に敵の攻撃を喰らわないか、喰らわないようにするか』が重要になっています。
特にタイマーが有り余るので、回避や敵を上手く纏める時間に割いて置けば、ある程度は楽になります…。