名作を名曲と共に…とても面白い作品をあの名曲を聞きながらプレイできるなんて嬉しい限りではありませんか。
今回はそんな名曲がVGMとなっている作品「スーパーロコモ−ティブ」を取り上げたいと思います。
インストカードによると「線路を占領したデビル軍団を撃破せよ」…という訳の分からないストーリーらしいのですが、
「ロコモーティブ」という名の通り、プレイヤーは黒い機関車を操作して次の駅を目指して進みます。
画面構成が非常に変わっており、上下2画面に分割されています。そのうち、上の画面は機関車を上から見た路線図になっており、
下の画面は機関車を横から見た図になっています。
次の駅に辿り付くとステージクリアとなりますが、敵や敵の攻撃に当たったときはミスになり、残機が減ります。
残機が0になるとゲームオーバーになります。
このゲームを語るときに忘れてはならないのが、VGMが何故かYMOの「ライディーン」であること。…ですね。
版権曲を普通に使用しているのが『一昔前のアーケードゲーム』を感じますが、
疾走する機関車の雰囲気を引き立ててくれるには充分過ぎる名曲ですね。
あの曲が1コインで聴けるなんて、とてもお買い得な作品です。
操作系は「8方向レバーと2ボタン」です。
レバーで機関車の操作ですが、基本的には上の路線図画面の動きになっています。
例えば、路線図画面で機関車がポイントに差し掛かったときにレバーを上に入れると、上方向に移動します。
レバー下も同様です。
レバー左右は加速・減速になり、基本的には右へと進むのですが、右に移動中にレバーを左に入れると
「減速→停止→左へバック」となります。
バックする事は(危険回避や点稼ぎ以外では)殆ど無いでしょうが、一応覚えておくと良いでしょう。
左のボタンは「煙」。これは下の画面に関係します。
ボタンを押しっぱなしにすると機関車の煙突から煙が上昇していき、ボタンを離すと煙がその時点での高度で進行方向と反対へと流れていきます。
煙が敵に当たると何故かその敵は消滅します。ボタンを一瞬だけ押したときの高さの場合、敵の機関車を倒す事が出来ます。
更に、飛行機から投下された爆弾も煙で消す事が出来ます。
煙は高さの調整には慣れが必要ですが、コツを掴んでしまえば有効な防御手段になります。
…というか、これを使いこなせないと長時間遊べません。
このゲームでプレイヤーの機関車以外で登場するキャラクターです。
機関車(赤) |
敵の機関車です。後ろから追いかけてくる物はプレイヤーの機関車よりもスピードが速い上、
機関車を追跡するように線路のポイントを切り替えてきます。 煙を超低空で発射すれば倒せる事ができるので、それで対処するのが基本。 また、前方から低速度で進路を塞ぐように進む機関車が出現する事もあります。 |
列車 |
敵の列車です。機関車よりも高速でしかも車高の関係で煙が当てられないですが、
プレイヤーを追跡せず、ポイントを切り替えずに一直線に進みます。 列車が通過する線路から一時的に退避すれば問題は無いです。 |
トラック | 踏み切りで何故か突っ込んできます。接触するとミスになります。 |
信号機 |
線路の所々に登場します。赤信号のときに接触するとミスになりますが、敵が赤信号に接触すると敵が消滅します。 また、信号が青の場合は普通に通過できますが、自機や敵機問わず車両が通過すると赤に変わります。 |
水色の列車 | 低速で移動する列車で、接触すると得点が入ります。 |
「OIL」列車 | 低速で移動する列車で、接触すると燃料が増えます。 |
「OIL」タンク | 接触すると燃料が増えます。列車と違って移動しない。 |
飛行機 |
登場後、暫く機関車の後方に待機した後、多数の爆弾をばら撒きながら機関車の上空を通過していきます。 爆弾は煙で消すか、別の線路に移動して回避すればかわせます。 |
飛行船 | 上空をゆっくりと移動するが、プレイヤーが通過しようとすると大量の爆弾をばら撒いてくる。 |
爆撃機 | 機関車の後方で暫く大量の爆弾をばら撒いてくる。 |
戦車 | 砲撃はしてこない上に煙で倒せるので、本当に戦車なのか疑わしい…。 |
画面を上下の二分割にすることにより、フィールドに上下左右の幅(擬似的な3次元と言ったところでしょうか)
という部分を持たせる事が出来ることによって、キャラクターのアクションやゲーム性に広がりを持たせる事に成功した作品といえるでしょう。
見た目も面白く、プレイしてみると「(このゲームが出た当時においての)目新しさ」というか「変わった観点を持たせようとする工夫」を感じます。
ゲームの内容も敵の動きがやや単純なので、次々と汽車の前後や上空から迫りくる敵の動きから一手先を見切って巧妙に対処していく…
そんな熱さを感じる事ができると思います。
また、多少制約がありますが『一定時間完全無敵になれる』という仕様のお陰で、
初見でも結構遊ぶ事ができる作りになっているのが面白いところです。
これだけ沢山の楽しめるアクションがあるにもかかわらず、操作系が簡単というのもこのゲームのよい所です。
只、煙の使い方を知らないと長く遊べませんが、それだけを知ってしまえばこのゲームを十分に楽しめると思います。
只、これだけ面白いのに未だに家庭用への移植がされていません。
やはりVGMが「ライディーン」だったということがここにきてネックになってしまったのでしょうか…