個人的名作106

ブラッドブラザーズ(TAD・1990)

 

 今回紹介する「ブラッドブラザーズ」はまさに隠れた名作といえる作品でしょう。
 メーカーもゲームタイトルも余り有名ではない(失礼)ですが、非常に面白い作品です。

 

【荒野の我慢】

 固定画面のアクションゲームで、プレイヤーのキャラクターは手前側のラインを左右にのみ移動するでき、敵は奥側の背景から攻撃してきます。
 プレイヤーは移動と攻撃を使って敵を全滅させていきます。丁度、SNKの「NAM-1975」に近いルールです。


 舞台は西部劇を思わせるような雰囲気で、背景から出てくる敵を次々と倒していきます。 1Pは西部劇に出てきそうなガンマン風で2Pはインディアン風のキャラクターでボタンで拳銃を使うことが出来ます。 レバーで標準を動かし、ボタンを押すことで銃を撃ち、敵を攻撃します。 押しっぱなしで連射がかかりますが、やや遅めの連射なので連付きがあると有りがたい…。
(通常の拳銃が何故マシンガン並みに連射できるのかについては…突っ込まないことにしておきましょう)
 一定量の敵を倒すとステージクリアとなり、次のステージに進むことが出来ます。

 舞台は西部劇風なのですが、複葉機や飛行船が爆撃してきたり、マシンガンっぽいのが出てきたり…と何時の時代をモチーフとしているのか不明な感じもありますが、 大半は拳銃で破壊できる世界観なので、突っ込まないほうが良いのかもしれません。
 巨大な建物も拳銃を当てていくうちに土煙を上げながら崩れ落ちたり、山や崖を崩したり…ある意味間抜けな爽快感を味わうことが出来る演出が たくさんあります。


 また、ステージには「空き缶」が落ちています。「空き缶」を銃で撃つと上に跳ね上がります。続けて撃つとどんどん跳ね上がっていきますが、 地面に落とす前に打ち続けると得点アイテムや武器アイテム等が沢山落ちていきます。
 「空き缶」を撃っている間は(敵を攻撃していないことになるので)敵からの攻撃に対して危険になることがありますが、 半永久的に撃ち続けられるだけに稼ぎの熱さを感じさせてくれる仕掛けになっています。


 前述の通り、敵を一定量倒すとステージクリアとなり、次のステージに進めます。 ラストステージクリアでエンディングとなります。
 敵の攻撃に当るとミスとなり、残機が減ります。残機が0になるとゲームオーバーになります。

 

【荒野の操作法】

 操作系は「8方向レバー」+3ボタンです。
 レバーはキャラクターと銃の標準の移動。攻撃していないときはキャラクターが移動し、攻撃しているときは標準が移動します。
 キャラクターは画面手前側を左右にのみ移動することが出来、標準は8方向自由に動かすことが出来ます。

 一番左のボタンは「銃の使用」。標準の位置に向かって銃を撃ちます。前述の通り、押しっぱなしで(弱めの)連射になります。
 銃は無限に使用することが出来、アイテムを拾うことによりしばらくの間パワーアップすることが出来ます。

 真ん中のボタンは「回避」。プレイヤーが前転する感じで移動します。 レバーの入れた方向(横もしくは斜め下)によってモーションと移動距離が変わり、その間は長い無敵時間になりますが、回避中は一切攻撃できません。
 追い詰められそうなときに攻撃の回避に使用します。

 右のボタンは「爆弾」。標準の位置に向かって爆弾を投げます。爆弾は着弾すると爆風が発生し、それなりの範囲と威力で敵を攻撃することが出来ますが、 使用回数が限られています。
 只、空き缶を撃つ等で回収可能なので、比較的集まりやすいです。

 

【荒野の豆腐】

 「分かりやすいルール」「ある程度序盤は比較的楽」「回避動作が使いやすい」「巨大な建物等を破壊する等の演出」等、 見た目もゲーム性も遊び易くて良く出来ている作品だと思います。
 敵の攻撃1回喰らうと即ミスですが、コンティニューも無限にできるので、思う存分楽しむことが出来ます。
 思う存分暴れまくって思う存分やられまくって、思う存分コンティニューして破壊しまくりましょう。
 但し、一部のボスはコンティニューをすると耐久力が全回復したりするあたり、結構上手く出来ています。

 私がこのゲームを初めてみたのが某ビデオ屋の片隅にあった筐体の1つに置いてあったときです。
 割とシリアスな雰囲気と思いきや、ステージクリア時にキャラクター達が背景側へはしゃぎながら走っていく姿は 結構爆笑しました。ステージによっては崖をよじ登ったりすごく遠くまで行ったり…とにかく楽しい作品でした。
 個人的にはもっとメジャーになって欲しかったと思う作品なのですが、あまり有名になれなかったのは惜しいですね。

 

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