ファミコンの名作「マイティーボンジャック」。その原作とも言える作品はアーケードから1984年に登場しています。
今回取り上げるのは「ボンジャック」です。
世界中に仕掛けられた爆弾を回収する為、ボンジャックが世界中を駆け巡るアクションゲームです。
ゲームは固定画面でステージ各所にある24個の爆弾を全て回収すればステージクリアとなり、次のステージに進むことができます。
ステージスタート時(またはミス後のリスタート時)にどれか1つの爆弾を取ると、残りのうちのどれかの爆弾に火がつきます。
何処の爆弾に火が付くかは直前に取った爆弾の位置によって決まっており、大抵はそこの近くの爆弾になっています。
火の付いた爆弾を取ると次のほかの爆弾に火が付きます。火の付いた爆弾は放置してもペナルティは無いので、
無理して取る必要は無いですが、火のついた爆弾を取る事により幾つかのメリットがあります。
メリットの1つが爆弾回収時の得点が高く、通常の爆弾は100点ですが、火の付いた爆弾は200点になります。
2つ目のメリットが、画面上部にゲージがあり、爆弾を回収するたびに増加していき、MAXになると「パワーボール」が登場します。
「パワーボール」は画面内をバウンドしながら移動していますが、「パワーボール」を取ると敵が一定時間コインに変身し、
コインを回収すると「ボーナス点+敵が減る」ので、非常に有利になりますが、肝心のゲージの増加量は火のついた爆弾を回収した方が
大きく上昇するので、火のついた爆弾を回収した方が明らかに得になっています。
また、スコアが5000点の倍数になると「B」マークが出現します。この「B」マークを回収するとスコアの倍率が増えます。
(「×1」⇒「×2」⇒「×3」⇒「×4」⇒「×5」…)
スコアが増えやすいということは「B」マークが出やすいので、火のついた爆弾を回収した方が更にスコアで有利になります。
更に、1ステージ辺り「火の付いた爆弾を20個以上回収する」とステージクリア後にボーナス点が入ります。
23個(最初の1つを除く全ての爆弾を火のついた状態)で回収すると5万点という高得点が獲得できます。
操作系は「8方向レバー+1ボタン」です。
レバーはボンジャックの操作ですが、レバー上は「地上ではジャンプが高くなり、空中では落下速度が低下」。
レバー下は「空中での落下速度の上昇」になっています。
ボタンはジャンプ。ボタンを押しただけでは画面最下部から最上部まで届きませんが、
レバー上を入れながらだと最上部に届く高さになります。
また、ジャンプ上昇中にボタンを押すと上昇の停止。降下中にボタン連打でホバリング(落下速度が非常に遅くなる)になります。
ジャンプ中での左右の移動はかなり自由に制御できるので、ある程度の癖を覚えておけばすぐに空中を自在に移動する事が出来るような
操作仕様がこのゲームを面白くさせている要因ではないかと思います。
ゲームは残機制で敵とぶつかるとミスになり、残機が減ります。残機がなくなるとゲームオーバーになります。
このゲームのポイントの1つは前述の「パワーボール」のゲージ。
10面くらいから敵が多くなってくるので、敵を唯一減らすことが出来、効果中は完全無敵になれる「パワーボール」は貴重な存在なのですが、
ステージを進めると、「火の付いた爆弾」を続けて取りにくいステージ構成になってくるので、
ゲージを溜めにくくなってきます。
また、「パワーボール」のゲージは前のステージを持ち越すので、
前のステージでのゲージ量によって次のステージの難易度が変化することもあります。
また、ゲージがMAXになると「パワーボールを回収し、効果が切れるまで」ゲージを再度溜められないので、
それまでに爆弾を回収してもゲージが増えません。
ゲージ量を意図的に極端に調整することは難しいですが、ちょっと気にすることで後々に繋がる事もあります。
ちょっとしたことですが、意外とこういったポイントが熱かったりします。
キャラクターの動きが分かり易く、クセも少ないので憶えてしまえばこのゲームを充分に楽しめると思います。
特に敵の動きがやや単調なので、数秒後の自分と敵の位置を予測しやすい為、そこから作戦を立てたり、立て直したり…
見かけや触り始めは簡単であるにも拘らず、実は固定画面の回収型アクションゲームとは思えないほどの深みを持っていたりします。
ファミコン版「マイティーボンジャック」は「冒険やアクション」の要素を追加したものの
「ボンジャック」の操作系をそのままであることや、各ステージのラストの「王家の部屋」のシーンが
この「ボンジャック」のルールをそのまま使用している辺りが「ボンジャック」の完成度の高さなのかなと思います。