名作の続編になる事が出来なかった名作…開発者の気まぐれなのか、運命なのか…ちょっと大袈裟な表現かもしれませんが、 そんな感じがあるようなゲーム「RF2」。今回はこのゲームを取り上げたいと思います。
「RF2」はコックピットタイプの筐体を使用したレースゲームです。
私が某所で見たときは「ポールポジション(ナムコ)」の筐体をそのまま使用しているので、
始めはその続編かと思いましたが、そうでは無い様です…でも、何故コナミのゲームがナムコの筐体を?
と思いつつネットで調べてもやはりどこも「ポールポジションの筐体を…」という話を見かけます。
何だか奇妙な感じが…RF2の専用筐体とか無かったのでしょうか?
操作系については深い説明は不要でしょう。
ハンドル・ブレーキペダル・アクセルペダル・そして2速のシフトレバーでプレイしていきます。
ゲームはコックピット視点でプレイヤーは赤いスポーツカーに乗ってゴールを目指します。
始めは2車線の海上の道路を進んで行きます。
画面下には(タコメータなどのほかに)燃料の残量ゲージがあり、運転中は燃料が常に減っていきます。
コースには「GAS」のマーク付のアイテムがあり、それに触れると燃料が一定量回復します。
但し、コース上のほかの車やバイクに接触すると(何故か)大爆発を起こしてしまいます。(大爆発…って、危険な燃料でも積んでいるのか?)
大爆発後は燃料が少し減った状態でその場所からの復帰になるため、大きなロスとなります。
燃料が0になる前にチェックポイント(トンネル)まで到達するとクリアとなり、燃料が一定量回復して次のステージへと進めますが、
チェックポイントに着く前に0になるとその時点でゲームオーバーです。
1面は海岸線ですが、クリアしてトンネルを抜けると次は一面草原の風景。ガラリと見た目を変えてレースが続きます。
その後は、砂漠や街中や雪景色の風景のステージなど、ステージ毎に色々な景色があります。
グラフィック自体は今見れば単調な色使いですが、当時プレイしていた私にとっては「トンネルを抜けるとそこは新しい景色」という感じに
胸をときめかせていました。でも、中々先に進めない(しかもコンティニューは無い)ので、後半の風景を見たくて何度もプレイしましたが、
どうしても進めませんでした。
それも今では良い思い出なのかもしれませんね…。
さて、このゲームのルールをおさらいしてみましょうか。
…なんとなく、このゲームのルールはコナミから1984年に出た「ロードファイター」と似たルールになっています。
(視点がコックピットという違いはあるが…)
タイトルも「RF2」…。もしかして、このゲームは…。
でも、このゲームの正式名称は何故か『Red Fighter 2』なのです。
勿論、コナミは「Red Fighter」というゲームは出していません。
その点から、「ロードファイター2」という意味で「RF2」にしたが、何故かタイトルが変わってしまった…という話も出てきました。
正確な話は闇の中…の様ですが、最近復刻された「コナミゲームミュージックVol.2」の追加ブックレットには…
『このゲームのタイトル「RF-2」は「RED FIGHTER2」の略ですが、そのゲーム内容から同社の「ロードファイター」の続編と思っていた人が多かったようです。
実際は別ゲームなのですが、製作段階での行き違いや誤植などにより、本当は「ロードファイター2」だったのかもしれません。』
…と記載されています。
改めて数奇な運命を持ったゲームなんだな…と思いました。
たかだかゲームタイトルなのですが、それでも名称の違い一つで『ゲームの肩書き』を大きく変えてしまったことになるのですから…。
余談ですが、同ブックレットにはゲームにポールポジションの筐体を使用しているのは仕様らしく、
「開発・販売がコナミで筐体がナムコという、今ではなかなか考えられない組み合わせのゲームです。」
と書かれています…益々不思議に感じるゲームです。
このゲームの思い出としては、風景のほかにVGMがあります。
…とは言っても、レース中はエンジン音位で殆どVGMは無く、ゲームオーバー後のランキング画面でVGMが出てきます。
ランキングのVGMは、スコア1位、2〜10位、11位以下の3種類あるのですが、
どれも素敵で、ランキング画面は名前を入れずにハンドルをくるくる回しながら暫く聞き入っていました。
レース中はエンジン音ばかりですが、ゲームスタート時のファンファーレやチェックポイント通過時には短時間のVGMがあり、
それらも私の印象に残る素敵な曲でした。
曲といえば、この「RF2」はコナミのバブルシステム基板を使用しています。
バブルシステム基板の仕様はここでは語りませんが、このバブルシステムを立ち上げるとき、起動までの時間が結構長いのですが、
ウォーミングアップ中に「モーニングミュージック」という曲が流れてきます。
「モーニングミュージック」は余り有名な曲ではないのですが、隠れた名曲ともいえる程…といっても過言では無い程素敵な曲だと思います。
それだけの曲なのに、この曲のリメイクは「キーボードマニア」のみというのがちょっと残念…
最近、ビーマニシリーズに過去の曲が何度かリメイクされているので、この「モーニングミュージック」と「RF2」をもう一度取り上げて欲しいものです。