個人的名作74

テラクレスタ(ニチブツ・1985)

 

 80年代初期〜中盤の有名シューティングゲームといえば「ゼビウス」がまず出てきますね。
 そして、ゼビウスの登場以降、数多くのメーカーから数多くの名作シューティングゲームが輩出されました。 今回はそのうちの一作、ニチブツの「テラクレスタ」を取り上げたいと思います。


 

【火の鳥よ…】

 ジャンルは縦強制スクロール形式のシューティングゲームです。只管撃ちまくるだけのゲームですが、このゲーム独自の 要素が数多く存在しています。

 操作系は「8方向レバー+2ボタン」。
 左ボタンは「ショット」。 通常弾を撃つだけです。溜め撃ち等の特殊操作は無く、シンプルな作りになっています。
 敵は固定されている地上物と飛来してくる空中物に分けられますが、全てショットで倒す事が出来ます。但し、一部の地上物に ショットが遮断され、空中物や他の地上物に思うようにショットを当てられない状況になる事があります。
 右ボタンは「フォーメーション」。 後で説明しますが、合体中の味方機とフォーメーションを組むときに使用します。


 

【一人では非力だが…】

 ある程度ゲームを進めると味方機の格納庫が出現します。格納庫の周辺には数字が描かれた地上物が存在し、それらを破壊すると 味方機が登場します。味方機に接触すると合体することが出来、以降味方機と連携しながらゲームを進める事が出来ます。

名称 機能
一号機
(アルファ号)
 プレイヤーが操作する機体。
前方にショットを撃つだけの性能。
ニ号機
(ベータ号)
 横幅の広い機体でややショットの範囲が広がる。
三号機
(ガンマ号)
 後方に向かってショットを撃つことができる唯一の機体。
四号機
(デルタ号)
 ショットの範囲は1号機とほぼ同じだが、貫通能力を持つ。
 しかし、敵が一直線で登場する場面が少ない為、効果が感じられないことが多い。
五号機
(イプシロン号)
 機体後方にバリアを張る。二号機の有無により範囲が変わるが気になる程度ではない。
 バリアは敵の弾を消せない為、過信は出来ない…というかそんなに有難い気がしない…。

 五機全てと合体したとき一定時間無敵の火の鳥に変身します。
 10秒ほどの時間ですが敵の攻撃が激しいゲームだけに完全無敵はちょっと嬉しいですが、 効果消滅後は一度味方機を失わないと火の鳥にはなれません。

 味方機と合体した場合、自機のショットに合わせて一緒に攻撃してくれます(五号機のみショットは撃たない)が、 合体中に敵の攻撃を受けると全ての味方機を失ってしまいます。
(五機合体中の場合のみ、二機だけ消失)

 味方機との合体中に「フォーメーションボタン」を押すと味方機とフォーメーションを組む事が出来ます。
 フォーメーションは合体した味方機に依存せずに合体した機体数により変化します。
 フォーメーションによる攻撃は広範囲に攻撃が出来る上、攻撃力が上昇し、通常のショットでは倒せない敵が倒せるようになりますが、 効果は一定時間の上、使用回数が3回だけと限られています。
 使用回数は新しい味方機と合体したときに3回に復活するので、五機合体まではある程度使用しても困ることは少ないです。

 フォーメーション中の唯一の欠点は1号機が無防備になるという点です。フォーメーション中に1号機がやられると、 その時点でミスになります。その代わり他の味方機には当たり判定が無い為、多少無理に前進させる手もあります。
 余談ですが、五機合体中が一番強そうかと思いきや、密かに三機フォーメーションが一番使いやすかったりします…。

 (味方機と合体していない状態の)1号機が敵や敵の弾に当たるとミスになり、残機が減ります。 残機が0になるとゲームオーバーです。


 

【フォーメーション!!!】

 このゲーム、自機のスピードよりも(大抵の)敵機のスピードの方が速い上、急角度から襲い掛かってくる事もあり、 更に至近距離からでもどんどん弾を撃ってくる為、結構やられ易いゲームという印象があります。
 特に復活パターンが重要で、緊急回避手段となるボムのようなアイテムが無い為、 激しい敵の攻撃の中でトロくて非力な1号機を操作してなんとか味方機と合体していくのは、相当の慣れと技術が必要です。
(一応フォーメーションの開始と終了時に瞬間的に無敵時間があるが、味方機がいない場合は無敵になれる要素がない)

 個人的には一度ミスをすると結構げんなりしてしまうゲームという感じもありますね…。只、そんな不利な状況を突破していく楽しみ というものも感じられる名作ではないでしょうか。  


 

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