イタリア共和国 歴代大統領


  憲法で50歳以上という規定があり、それよりもずっと高齢で就任することが多く、再選はまずありえなかったが、
 2013年総選挙後の混乱の中、ナポリターノが異例の再選となった。大統領は間接選挙で、上下両院の国会議員全員
(上院315人+終身上院議員:大統領指名5人・元大統領全員、下院630人)と州代表(ヴァレダオスタ州のみ1人、
 他の19州が各3人)の合計1000人を超す選挙人。3回目までは選挙人総数(投票総数ではない)の3分の2の得票
 が必要で、有力候補がいない場合、わざと白票を入れて流す場合もあり、4回目以降は過半数に当選条件が下がる。
 大統領は必ずしも名誉職に留まらず、憲法の番人として違憲の疑いのある法律には親署しなかったり、首班指名や
 勧告など、政界が揺れるときに決定的な役割を果たすことがある。

 より詳細な情報は、大統領官邸HP記事:歴代大統領

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任期なまえ就任時
の年齢
主な経歴
生没年、出身地(州)
レジスタンス活動、
共和制樹立への貢献
要した日数投票回数最終投票での
得票数/投票総数
1948Enrico De Nicola
エンリーコ・デ=ニコラ
70 下院議長(自由党、1922〜1924)
1877〜1959、ナーポリ(カンパーニャ)
制憲議会で暫定国家元首に選出。
憲法発効日(1948.1.1)から新議会での
大統領選出まで大統領を務める。
1405/431
1948〜1955Luigi Einaudi
ルイージ・エイナウディ
74 予算相(自由党)、イタリア銀行総裁
1874〜1961、カッル(ピエモンテ)
制憲議会議員4518/872
1955〜1962Giovanni Gronchi
ジョヴァンニ・グロンキ
68 下院議長(キリスト教民主党)
1887〜1978、ポンテデラ(トスカーナ)
制憲議会議員4658/833
1962〜1964Antonio Segni
アントニオ・セーニ
71 首相(キリスト教民主党)
1891〜1972、サッサリ(サルデーニャ)
制憲議会議員59443/854
1964〜1971Giuseppe Saragat
ジュゼッペ・サーラガト
66 副首相(社会民主党)
1898〜1988、トリーノ(ピエモンテ)
仏、スイスに亡命
制憲議会議員
21646/963
1971〜1978Giovanni Leone
ジョヴァンニ・レオーネ
63首相、下院議長、終身上院議員
(キリスト教民主党)
1908〜2001、ナーポリ(カンパーニャ)
制憲議会議員23518/1008
1978〜1985Sandro Pertini
サンドロ・ペルティーニ
81 下院議長(社会党)
1896〜1990、ステッラ(リグーリア)
反ファシズム政治犯として収容
北部解放に参加
制憲議会議員
16832/995
1985〜1992Francesco Cossiga
フランチェスコ・コッシーガ
56 首相、内相(キリスト教民主党)
1928〜、サッサリ(サルデーニャ)
11752/977
1992〜1999Oscar Luigi Scalfaro
オスカル=ルイージ・スカルファロ
73 下院議長、内相(キリスト教民主党)
1918〜、ノヴァーラ(ピエモンテ)
カトリック行動団員として関与
制憲議会議員
1216672/1002
101999〜2006Carlo Azeglio Ciampi
カルロ=アゼーリオ・チャンピ
78 首相、国庫・財務相(非議員)、イタリア銀行総裁
1920〜、リヴォルノ(トスカーナ)
行動党地方支部に参加11707/990
112006〜2013 Giorgio Napolitano
ジョルジョ・ナポリターノ
80下院議長、内相、終身上院議員
(左翼民主主義者←左翼民主党←共産党)
1925〜、ナーポリ(カンパーニャ)
対独レジスタンスに従事34543/990
2013〜2015 87?6738/
122015〜Sergio Mattarella
セルジョ・マッタレッラ
73 憲法裁判事、副首相、国防相、公教育相、対議会関係相
(民主党←マルゲリータ←人民党←キリスト教民主党)
1941〜、パレルモ(シチーリア)
 34665/995

 (注)2015年の選挙の場合、投票有資格者(全国会議員+地方代表)1008人、3回目までの投票では必要な672票(有資格者の3分の2)
を超える候補者はなく、4回目の投票からは505票(有資格者の過半数)が必要だった。

(最終更新日 2015/2/1)

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