イタリア[メディア]リンク集


  1. オン・ライン・ニュース(速報重視で随時更新されるもの)
  2. テレビ・ラジオ
  3. 新聞(全国紙)
  4. 新聞(政党・団体紙)
  5. 新聞(地方紙)
  6. スポーツ新聞
  7. 雑誌(印刷物として発行されているもの)
  8. オン・ライン雑誌(ネット上のみにあるもの)

1.オン・ライン・ニュース(速報重視で随時更新されるもの)

ANSA
 アメリカのAP、イギリスのロイター、日本の共同通信に相当するイタリアの同盟通信社。
 (その他の主要通信社) ADN Kronos AGI  ASCA

ラッファーリタリアーニ(経済&総合情報)
 ビジネスマンなどまじめにイタリアの最新ニュースをしっかりおさえたい人向き。経済、労働、
 市場動向、企業関係のニュースが中心で政治、メディア、出版、スポーツにも及ぶ。市場関係を
 中心に経済最新ニュースのスーパーが流れる。ページ構成は洗練されていて、ビジネス向きに各
 記事はプリンターで印刷しやすい別フォームのファイルが作成されている。ゴシップも多い。

ラッセーニャ・オン・ライン(労働関連情報)
 イタリア労働総同盟(CGIL)の週刊誌 Rassegna sindacale(労組時評)が提供するアクチュアル
 な労働問題情報と評論。


2.テレビ・ラジオ

ライ(イタリア国営放送)
 イタリアの国営放送は、第1(旧・キリスト教民主党系)第2(旧・社会党系)第3(旧・共産
 党系)の3つに分かれていたが、90年代に入り既存の政党全てが解体ないし再編成されたため、
 政権が変わるごとに各局の経営陣、メイン・ニュース・キャスターの人事が争点になっている。
 現在は第1、第2が与党に、第3が野党に。第1チャンネルでは視聴者参加の賞金抽選にショー
 を交えたバラエティー「カッランバ・ケ・フォルトゥーナ!」などが人気番組。ブルーノ・ヴェ
 スパ司会の「ポルタ・ア・ポルタ」では有力政治家など時の人が深夜まで2〜3時間も討論する。

メディアセット(民放テレビ)
 ベルルスコーニ首相は、もともと不動産業から出発して民放3大ネットワークを買収したメディ
 ア王である。メディアセットはこの3大ネット、すなわちレーテ4、カナーレ5、イタリア1の
 持株会社。その視聴率総計はライの3局合計と互角で、他の民放各局はその足元にも及ばない。
 今回の政権獲得で首相の影響力がライにも及び、テレビの事実上の独占が懸念されている。この
 サイト上に3大ネットへのリンクがある。


3.新聞(全国紙)

『レプッブリカ』 発行部数 614,009 部(2002年1月平均)
 週刊誌『エスプレッソ』で成功したスカルファリが1976年に創刊した発行部数で『コッリエーレ・
 デッラ・セーラ』とトップを競う新聞。タブロイド版で50〜60頁、文体は簡潔な英米スタイルと
 異なり、じっくり読ませるタイプ。インターネット版では最新ニュースの欄外に同テーマの過去
 の記事へのリンクがある。もともとは広範な左翼ミリューに向けて創刊されたが、主要政治家の
 長文インタビューなど情報の質量とも豊富。

『コッリエーレ・デッラ・セーラ』 発行部数 674,199 部 (2002年1月平均)
 伝統あるミラーノ本拠の主要紙。こちらは英米スタイルに似て簡潔、読みやすい。主要3紙で最
 もバランスが取れていて、国際的視野も的確。イタリア政治の研究者でもない限り、イタリア事
 情を知るのに一紙選ぶとすれば断然これ。もともとはやや保守的な新聞だったが、現在はそれほ
 どでもない。スパドリーニ元首相(共和党、故人)など多くの著名な編集者、記者を輩出した。

『スタンパ』 発行部数 388,000 部(2002年1月平均)
 トリーノ本拠の新聞。オーナーで同地の主要企業フィーアト(自動車)の影響はもちろん強いが、
 トリーノはイタリアの知識人社会の一つの中心でもあるので、その点でも注目される。

『メッサッジェーロ』 発行部数 266,600 部(2002年1月平均)
 ローマの伝統ある新聞(映画「ローマの休日」にも登場)だったが、80年代末から経営難で一時
 休刊、経営陣が変わり復刊した。3行広告の多さなど、ローマの町の新聞という感じが強いが、
 政治の町ローマの政界事情を探るには欠かせない新聞である。98年からの記事は日付で検索でき
 る(無料)ので意外に便利。上記の主要3紙とともにEU本部が購読している新聞である。

『イル・ソーレ=ヴェンティクワットロ・オーレ(Il Sole-24 Ore)』
 発行部数 407,494 部(2002年1月平均)
 イタリア最大の総合経済紙。『イル・ソーレ』、『ヴェンティクワットロ・オーレ』両紙が合併。
 イタリアの経団連である産業総同盟(コンフィンドゥストゥリア)の影響下にある。普通、単に
 ヴェンティクワットロ・オーレ(=24時間、ビジネス用書類鞄の意味も)と呼ばれることも多い。

『ジョルナーレ』
 『コッリエーレ・デッラ・セーラ』から離れた著名記者のモンタネッリが創刊。保守派の論調をとり、
 中道・右派の支持拡大に貢献したが、モンタネッリは次第にベルルスコーニに批判的になり、
 晩年は編集からも離れた。モンタネッリなき後、右派に迎合的な記事が増えている。


4.政党・団体紙

『オッセルヴァトーレ・ロマーノ』
 ヴァテイカン教皇庁の公表文書はすべてこの新聞に発表される。ヴァティカン研究には必読。


『アッヴェニーレ』 発行部数 94,064 部(2002年1月平均)
 カトリック・イタリア司教会議の新聞。信仰による病気治癒など、アメリカの『クリスチャン・
 サイエンス・モニター』のような雰囲気の記事もある。

『ウニタ』 発行部数 65,714 部(2002年1月平均)
 中道・左派連合「オリーヴの木」最大の政党「左翼民主主義者(DS)」の機関紙。旧共産党の
 機関紙として長い伝統を誇ってきたが、近年は党組織の弱体化もあって経営難になり、一時休刊
 したこともある。編集長は党幹部へのエリートコースでもあり、ダレーマDS党首(元首相)や
 ヴェルトローニ・ローマ市長(DS前書記長)も編集長を務めた。

 『リヴェラツィオーネ(解放)』(再建共産党)   『マニフェスト』(新左翼)

 『エウローパ』(マルゲリータ)   『カンパニーレ』(欧州民主主義者連合=人民派)

 『リフォルミスタ』(リベラル左派)   『リベロ』(リベラル右派)

『フォリオ』
 第1次ベルルスコーニ政権で無任所相(議会対策担当)を務めたフェッラーラの新聞。論説中心
 の薄い新聞だが、テレビにも登場する連立与党寄りの論客としてのフェッラーラの力量により、
 他のメディアからもそれなりに参照されている。フェッラーラはもともとは社会党クラクシ派。

『セーコロ・ディタリア』
 ネオ・ファシスト政党から近年、ゴーリスト保守政党に転換した国民同盟の機関紙。前身のイタ
 リア社会運動(MSI)による創刊から50年以上の歴史がある。

『パダーニャ』
 紙名で明らかなように北部同盟の機関紙。その主張はともかく、連立与党内でも特異な位置にあ
 る同党と他の与党との関係を知るのには便利である。アーカイヴも意外にしっかりしており、過
 去の記事はかなり検索できる。北部同盟と他の連立与党との微妙な関係を知るには便利。


5.新聞(地方紙)

『マッティーノ』(ナポリ) 発行部数 118,200 部(2002年1月平均)

『イル・セーコロXIX』(ジェノヴァ) 発行部数 100,050 部(2002年1月平均)

『ナツィオーネ』(フィレンツェ)

『ティッレーノ』(リヴォルノ) 発行部数 84,781 部(2002年1月平均)

『ガゼッティーノ』(ヴェネツィア) 発行部数 130,030 部(2002年1月平均)

『ピッコロ』(トリエステ)

『ラ・シチーリア』(シチーリア島)

『ウニオーネ・サルダ』(サルデーニャ) 発行部数 62,528 部(2002年1月平均)


6.スポーツ新聞

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』 発行部数 385,064 部(2002年1月平均)
 最強のスポーツ新聞。サッカーだけで何でこんなに書けるかと思うほど記事が多い。


7.雑誌(印刷物として発行されているもの)

『ファミーリア・クリスティアーナ』
 カトリック系の聖パウロ協会が発行する家庭向け総合雑誌。イタリアの雑誌としては最大部数を
 発行するテレビ・歌謡ガイドに次ぐ部数が出ている。アーカイヴで過去の主要記事はほとんど検
 索できる。

『エスプレッソ』
 左派知識人ミリューから誕生したイタリアの主要なニュース週刊誌。スカルファリの編集により
 戦後イタリアのメディアを革新した雑誌。ウンベルト・エーコが長く連載コラムを持っている。
 オンライン版もかなり記事が多く、アーカイヴもある。当然、新聞と異なり、余暇、美容、セッ
 クス、ゴシップの記事も多い。

『パノラマ』
 『エスプレッソ』と同様のニュース週刊誌だが、こちらはベルルスコーニの影響下にあり、選挙
 中の誌面などにははっきり違いが表れる。『エスプレッソ』より大衆的な内容で情報量はこちら
 の方が多い。

『イル・ポンテ』
 共和国憲法制定の議論で活躍したフィレンツェの著名な法学者カラマンドレイによって創刊され
 た、レジスタンス知識人の伝統を受け継ぐ「自由社会主義」の政治・文化・社会評論誌。

『リーメス』
 国際関係評論誌。なぜか、イタリアではいまだに国際関係で地政学的関心が強いが、その代表格。
 「リーメス」というのは、古代ローマ帝国の国境を表すラテン語。


8.オン・ライン雑誌(ネット上のみにあるもの)

『カフェ・エウローパ(ヨーロッパ)』
 文化評論誌『リセット』の編集者を中心に多くのジャーナリスト、知識人が93年創刊したオン
 ライン雑誌。イタリアのみでなく欧州を中心とする国際問題、社会問題に文化的にアプローチ。
 アーカイヴあり。ハーバーマスなど欧州各国の代表的知識人の論考も読める。



最終更新日 2005/3/31

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