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 5.2000年 ロンドン ミレニアム・ドーム

  私はこの種の行事にはまったく期待しないものの、2000年ということでイギリスがどのよう
  な展示、演出をするかには関心があり、調査の合間の週末、見に行きました。


  
  イギリス政府が力を入れて2000年記念に立てた公共工事「ミレニアム・ドーム」です。
  突き出ているポールで巨大なテントを支えています。


   
  21世紀の人間、社会について考えるのがこのドームのテーマだとしても、「トーク」のパビ
  リオン(左の写真)のスポンサーは電話会社、「仕事」のパビリオンは職業紹介・派遣業会
  社という風にビジネス色が強いと、ブレア首相の「第3の道」社会民主主義路線も結局、民
  間活力の利用というそれ自体は正しくても、哲学に欠ける印象をぬぐえません。
  右は人体の内部に入るという、よくありがちなパビリオン。外側の構造は男女が寄り添って
  いるようで面白いので撮影していたら、ぬいぐるみのキャラクターたちが自分たちを撮って
  いると思ってポーズを撮っていた。


  
  私が関心したのはむしろ普通のパネル表示です。
  イギリス的なもの、イギリスが誇れるものの写真を色々な職種の人の讃辞を添えて紹介する
  上の「セルフ・ポートレート」と題する展示では1枚1枚別の人が讃辞を寄せているので、
  写真の「by〜」の文字の下にたくさんの名前が書かれています。


   
   
  歴史的遺跡からジェームズ・ボンドまで有形・無形、実在・架空を問わず、とにかく全ての
  ジャンルから選ばれています。「オックスフォード英語辞典」や「サッチャー元首相」は
  もちろん、「マークス&スペンサー」のインスタント総菜まで。


   
  「セルフ・ポートレート」展示を出ると、おもしろい電子投票を行っていました。左側は
  「2020年には英国はまだ一つの国のままだと思いますか?」、右側は「英語があなたが
  必要とする唯一の言語ですか?」欧州統合、地方分権、国際化の中で歴史ある大英帝国も
  自らのアイデンティティーを模索しています。


  
  2000年の記念ドームなので「時間」に関するパビリオンもありましたが、さらにこのような
  時計男、時計レディーがいました。それぞれ胸に国旗をつけていて時差を表現していますが、
  真ん中の女性の胸には小さくて見えませんが日章旗がついています。


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