「誰か教えて!」の回答集

イギリス人の国民性、文化を教えてください! (99/09/30)
なぜ、イギリス人は庭園好きなのか? なぜ、バス製品など使うのが好きか?生活を豊かにする能力に優れている国民なのか ぜひぜひ、教えてください!!
さるさるさんの質問)
モモジの回答 (99/09/30)
ご質問は、とても一言では言えない難問ですね。一言でダメなら好きなだけ言ってみろ、と言われてもとても答えられませんが・・・(^^;
ご参考になるかどうかわかりませんが、小林章夫氏の「物語イギリス人」(文春新書)が、「イギリス人とはどんな人間なのか」をテーマにしているので答があるかもしれません。
小林氏はイギリス人が庭好きな理由として、産業革命時代に自然を破壊したことへの反省があって、自然を大切にするようになり、「イギリス式の自然庭園」が盛んになったのではないか、という主旨を述べられています。 自然を愛する国民だから庭園が好き、というのは納得できるとしても、「自然破壊の反省」というのは少し異論があるかもしれませんが、こういう論旨で述べられているものを幾つか読みました。
出口保夫氏は「私の英国読本」(中公文庫)の中で、陰鬱で厳しい冬があるから、夏の美しい自然を愛するのだと述べられています。
また、林勝太郎氏の「英国式こだわり生活術」では「イギリスでは長い冬の終わりを心待ちにし、春にどんな花を咲かせようかと考えて、わが子を慈しむように庭作りにいそしんでいる」と書いてあります。また、イギリス人は本物に通じる正統性を好み、日々の時間を大切にして、温かく優しい心で豊かな時間を愉しむ、とも述べられています。イギリス人のこだわり生活術を知るにはよい本ではないでしょうか。
さすがにバス製品がどうして好きか、について書いてある本は今まで見た事がありません。どなたかご存知でしょうか?
ちなみに、イギリス人の悪い面も知りたいとお思いなら、高尾慶子氏の「イギリス人はおかしい」がとっても面白いですよ!

PocketWatchさんの回答 (99/10/02)
イギリス人とバス(用品)について。以前、何かのテレビ番組で見たと思うのですが、イギリス人(だけじゃなくてヨーロッパ人だったかも)にとってバスルームとは、ほかと同じように、ひとつのお部屋なんだそうです。
日本の場合、トイレやお風呂というのは、たとえ家の中にしつらえてあっても、感覚的には昔外にあったように、別の空間として扱ってると思います。だから、床はカーペットでもフローリングでもなくて、水をざばざば流しもする。
向こうでは、ひとつの普通の部屋、それも特にリラックスしたり自分の好きなことを楽しむ部屋だったりするのです。だから、本棚まで作って読書を楽しんだり、音楽をきいたりするとか。
バス用品も、そういう環境を充実させ、楽しむための小道具なんじゃないでしょうか。


ユミさんの回答 (99/10/29)
 風景庭園が発祥したバックにはいろんなことがあるらしいです。私が思う大きな原因は、フランスでの整形庭園への反発。「自然らしい」ことの良さが発見されたこと。それまでは「自然」には妖怪が住むと言われ、恐ろしいものと思われていたようです。しかし、ここにきて「ごつごつしたもの」や蛇行する川という自然らしいものが庭園でつくられるようになったのです。
 それら自然の良さを発見したのは実はイギリスではなく、イタリアやオランダの風景画家です。(詳しく言うと、オランダでは農民の姿を描いていました。政治的な背景があったようです)それがなぜイギリスに渡ったのかというと、イギリスの貴族の間で「グランド・ツアー」という流行があったから。アルプスを越えてイタリアやフランスを旅してまわったのです。そのときイタリアの風景画をイギリスへ持ち帰り、それを自分の庭園にそっくり復元する、という現象が起きたのです。
 また、「誰か教えて」の回答で「自然を大事にしなかった過去がある」というような書き込みがありましたが、それはエンクロージャー運動のことだと思います。このことは未だ世界でもわかっていないことなのですが、「囲い込む」という現象があったということです。(もちろん政治的なことで)それが「庭」(といってもこの頃は畑のようなものですが)にも表現され、庭を壁で囲い込むこということがあったようです。
 「自然を大事にしなかった」というのは、自然らしさの良さをわかっていなかった時代のことを言うのかもしれませんが。  おもしろくもなんともないことばかり長く書き綴ってしまいましたね。まぁそんなこんなで、イギリスの風景式庭園は全ヨーロッパへ流行し、フランスでもそれまでの整形庭園も非整形庭園(風景庭園)につくりなおされていったのです。