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『ゾンビランド』
【感想】 ★★★☆ H23.2.12
 全米興行成績初登場第1位を記録し、その後も世界各国で大ヒットとなり、歴代の「ゾンビ」映画史上No.1となる興行収入を獲得した『ゾンビランド 』を観る。ゾンビ映画はやっぱり気持ち悪いので好んで見ないんだけど、いつもの様に全米No.1というフレーズにのせられて見てしまった。私はこのフレーズに弱いんだよなあ。おまけにゾンビ映画でもう一度見たいと思った唯一の作品「ショーン・オブ・ザ・デッド」に、監督が触発されて作ったっていう、コメディ仕立ての作品だということだったので。

 ゾンビウィルスの爆発的な感染により、世界は瞬く間にゾンビ達に埋め尽くされ、人類は滅亡に瀕していた。ここアメリカ合衆国も人がいないゾンビだらけの国、ゾンビランドになっていた。そんな中、臆病で引きこもりだった大学生のコロンバスは、独自のサバイバル・ルールにより一人生き抜いていた。両親のいるコロンバス州オハイオへと向かっていたコロンバスの前に、ある日一台の車が通りかかる。中から現われた屈強な男タラハシーは、腰抜けなコロンバスを気に食わないながらも、一緒に東へ向かうことになる・・・。

 オープニングから連発する、コメディ仕立てというわりには意外としっかり描写される人間を食いちぎるシーンに、いきなり辟易してしまう。ただスローモーションで描かれる全力で逃げる人間と、それを追いかけるおぞましい姿のゾンビとのシーンに、なぜかクスクスと笑ってしまった。そんなゾンビ達に襲われる恐怖感のなかでちりばめられるシニカルな笑いが、抜群に効いてて、ゾンビ気色悪いんだけど、あんまり見たくないんだけど、最後までドキドキ・クスクスしながら見ることができた。
とどめを刺さずに近づいて襲われたり、いつの間にか忍び込んでる後部座席のゾンビに襲われたり、うかつにドアを開けたりと、従来のゾンビ映画を皮肉ったコロンバスのサバイバル・ルールも面白かったが、やはり救いのない世界を生き抜くという悲壮感でいっぱいだった今までのゾンビ映画と根本的に違う、そんな世界でも楽しもうよ、青春しようよっていう個性的な主人公達の明るいスタンスが受けたんだろうなあ。乱暴だけど実は優しくて頼りになるタラハシー、いいねえ〜(^^)
そして極め付けがビル・マーレイが登場するシーン。まさか彼が出演してるなんて知らなかったし、もうあのとぼけた顔を見れただけで、タラハシーの様にはしゃいでしまった。あんた最高だぜ〜!

あまりの大ヒットに、既に3Dによる続編も決定済みだとか。でも面白そうだけど3Dでゾンビは、ちょっと辛いかもねえ・・・(^^;)