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『X−MEN ファイナル ディシジョン』
【感想】 ★★★☆ H18.9.14

X-MEN ファイナル ディシジョン 待ちに待った大ヒットシリーズ「X-MEN」の完結編『X-MEN ファイナル ディシジョン』を観る。このシリーズは第1作・第2作と劇場で観てるんだけど、今回は予告編の出来もかなりよくて、絶対劇場で観たかった。ただこの日は次の「グエムル−漢江の怪物−」の上映時間に合わせるために、字幕版が観たかったけど、仕方なく吹き替え版を観る事に。監督が交代したことも気になったが、これがこれが・・・^^。

 身を挺して仲間たちを救ったジーンを失い、立ち直れずにいるサイクロップスの代わりに、ストームがリーダーとなりチームの指導にあたっていた。そんな中、ミュータントを普通の人間に変えてしまうという驚くべき新薬“キュア”が開発される。ミュータントたちは"キュア”を投与して人間として生きるかどうかの究極の選択を迫られる。ミュータント至上主義を唱えるマグニートは、”キュア”を人類によるミュータント弾圧に他ならないとし、徹底抗戦を呼びかける。一方サイクロップスはジーンの声に導かれ、湖へとやって来ていた。悲しみに暮れるサイクロップスの目の前で、水面が渦を巻きジーンが現れる。その瞬間プロフェッサーXは、邪悪なジーンの力を感知し、ストームとウルヴァリンを湖へと向かわせる・・・。

 監督がブライアン・シンガーに代わり、「ラッシュアワー」や「レッド・ドラゴン」とどちらも私の中ではもうひとつだったブレット・ラトナーとなり心配だったが、これが抜群に良かった。まず、プロフェッサーXとマグニートが「チャールズ」「エリック」なんて呼び合いながら仲良くジーンの家を訪ねるシーンでつかみはOK(笑)。そこからもう、こういうシーンが観たかったんだと思ってたシーンのオンパレードなのだ。マイノリティへの偏見と迫害、そして寛容と協調をも取り込み、そのドラマ性が単なるアメコミの映画化にとどまらず、深いテーマで監督として高く評価されたブライアン・シンガーだったが、私はなぜか観終わった後に不完全燃焼のようなフラストレーションが残った。リアリティを追求するあまり、あまりにも地味な戦闘シーンが、その原因のひとつだと思っていた私は、本作の迫力のアクションシーンで最高に楽しませてもらった。新キャラクターを交えた怒涛のチーム戦で味わうワクワク感は、もちろんシリーズNo.1であり、マグニートが架けるゴールデンゲートブリッジのあまりのスケールの大きさには、もはや笑うしかなかった^^;。しかもこの大きくうねる橋の上に小さくマグニートが立ってる姿が見えるんだよねえ〜、最高!

ドラマ性を重視してきたブライアン・シンガー版が好きだったファンには、監督交代に否定的な意見もみられたけど、ブレット・ラトナー版の、息を吹き返したように生き生きと躍動するキャラクターたちのなんと魅力的でカッコいいことか。ブライアンの作り上げたX−MENワールドの雰囲気も上手く引き継いでて、独自のテーマとして強大な力を持つものの自覚と選択を含みつつ、パワーとパワーがぶつかりあう戦闘シーンは、巧妙であり大迫力で、ファイナルにふさわしい出来だったんじゃないかなあ。それと原作のコミックは読んだ事ないんだけど、HPでマーベルのサイトを見ると、かなりファンのツボをついた演出だったみたい。コロッサスがウルヴァリンを投げ飛ばして攻撃する技は、ちゃんと“ファストボール・スペシャル”という原作にもある必殺技だって(笑)。
ただ、ネタばれすれすれだがラストのウルヴァリンの描き方には不満が残る。あそこはもうちょっと盛り上げられたんじゃないかなあ〜・・・。

それとこれから観ようと思っているX−MENファンの方は、かなりなショックシーンが待ち構えているので覚悟してみるように^^;。それから例のごとく、エンドロールが終わっても決して席を立ってはいけません(笑)驚くべきシーンが待っています。

最後に、私にはさらに驚くべき出来事が待ってた。いつものように見終わった後パンフレットを買って帰ったんだけど、家でさあ見ようと思って袋から出してみると、なんと「マイアミ・バイス」のパンフレットが入ってた、・・・なんで・・・。