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『トレインスポッティング』
【感想】 ★★★★ H17.4.17

トレインスポッティング 世界中を熱狂させ、日本ではミニシアター系で大ヒットとなった90年代を代表する陽気で悲惨な青春映画、『トレインスポッティング』を観る。なあんて、大ヒットの割には当時は全然知りませんでしたね。っていうかここらじゃミニシアター系の作品を上映してくれる映画館なんてなかったもんね。

 公開後しばらくしてタイトルは耳に入ってきたけど、ドラッグに溺れるチンピラの映画っていうイメージがあり、同じような若者にただ受けてるだけじゃないのって感じで、レンタル屋でもなかなか手に取る気になれなかった。でも自称映画通を名乗っているんだからっていう、使命感みたいなものだけでレンタルして見ることを思い出す。あれから何年たったんだろう、最近特典ディスク付きでDVDがリリースされたので、さっそく購入した

 オープニングからイギーポップの音楽をバックに疾走する若者二人、もうこの瞬間からはまってしまった。ドラッグを扱ってる映画とは思えないような、スタイリッシュな映像にポップな音楽。シーンの一つ一つがどれもクールで、今までにないものを創り出そうとしている製作者たちの、フツフツ湧き出すような熱いエネルギーを感じる。いや〜、ホント熱いです(汗)

さらにユアン・マクレガーやロバート・カーライルたち出演者の、ほとばしるような演技も素晴しい。私の一番のお気に入りシーンは、レントンがベグビーとシック・ボーイにせっかく提供した住家で、見学に来たお客さんに二人がいきなり押入れから飛び出して襲い掛かるシーン。ほんとおまえらいい加減にしろよ!(爆)

しかしドラッグをかなりきわどく表現してるため、拒否反応を起こす人がたくさんいるのも事実。でも決してドラッグに溺れるやつらをクールだと称える映画では絶対にないです。ラストでみせたレントンがやっと自分の意思で自分の人生に踏み出した姿が、この映画の本当のテーマであり、同時に自分の道を見出せなかった者達の末路が哀れです。まさしく90年代の青春映画を代表する一本という言葉に偽りなしの傑作です。今絶好調のイギリス映画の先駆けですね。

それから特典ディスクにすごい情報が入ってました。なんと彼らの10年後を描く続編の脚本化が進行中のようです。いや〜、観たいような観たくないような(爆)