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『遊星からの物体X』
【感想】 ★★★★☆
遊星からの物体X 私の大好きな監督ジョン・カーペンターの作品の中でも、一番好きな映画がこの『遊星からの物体X』である。公開当時「13日の金曜日3」との同時上映という、考えられないカップリングだったんだけど、一緒に行った友人がこの作品をまったく知らず、見終わった後「こっちの映画のほうが断然よかったよ」なんて言ってたのを思い出す。まったくこの映画の監督知ってるの?カーペンターだよ、カー、ペン、ター(笑)

 舞台は南極にあるアメリカ観測基地。ある日一匹の犬が別の観測所のヘリコプターから狙撃されながら逃げてくる。ただならぬ様子から観測所にいた12人の男たちは、追ってきた男が何か喚いてるが事態が分からず、爆弾まで投げつけようとする男を撃ってしまう。その犬の体の中に、宇宙から飛来し10万年以上も氷の中に閉じ込められていたものが潜んでいることも知らず・・・。

 その生物は人間に入り込み、まったく同じ人間に成りすますという厄介なもので、隊員たちはお互いが信じられなくなり、観ている方も誰がもうやられているのかがわからないので、かなりの緊張状態が続く・・・、そう、凄く疲れるのだ(笑)。そしてその正体を現すときのグチャグチャのショッキング描写が凄いんだな、これが。たぶん夢に出てくるね(爆)もう何度も観てるけど、最初の犬のシーンなんかちょっと直視できないもんね。
音楽はいつものようにカーペンター自身の作曲で、これがまた雰囲気を盛り上げる。南極の観測基地という閉鎖された空間と、誰も信じられないという極限の状態で繰り広げられる戦い。そうです、どれをとっても最高のSFホラー作品なのです。

本作のDVDにはかなりの映像特典が入っており、中でも未公開シーンは必見です。ラストでカットされたシーンは、ほんとにカットしといてよかったねって思っちゃいます(笑)