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『あなたは私の婿になる』
【感想】 ★★★
”視点を変えれば、オトコも見つかる。”
 「幸せになるための27のドレス」のアン・フレッチャー監督が、サンドラ・ブロックを主演にむかえ、全米初登場第一位を記録した、ラブ・コメディ『あなたは私の婿になる』を観る。本作が公開された2009年は、しばらくパッとしなかったサンドラ・ブロックが「しあわせの隠れ場所」ではその年の第82回のアカデミー賞主演女優賞を受賞し、かたや「ウルトラI LOVE YOU!」でラジー賞まで受賞するという、久しぶりに大注目された年だった。

 久しぶりのサンドラ・ブロックのコメディエンヌぶりが、懐かしいというかなにか久しぶりに彼女らしい作品を見た気分に。本作の展開が、私がサンドラ・ブロックの主演作で一番好きな「あなたが寝てる間に・・・」に似てると言われているけど、ただあれから14年、やはりよる年波というか、ラブコメディも少々きつくなった感がちょっと寂しい。今全米でも注目の若手俳優ライアン・レイノルズとの、年の差カップルも結構ギリギリでした。でもそんなことも吹き飛ばすほどの、驚きのオールヌードは、「恋愛適齢期」のダイアン・キートン以来の衝撃でした(^^:)なにもそこまで体を張るかっていうぐらいの作品だったと思うんだけど、なんだかそんな頑張っている彼女の姿が、彼女らしくあり微笑ましかったなあ(^^)

 とにかくどこまでも人のよいアンドリューのおばあ様や両親の姿が心地よく、ありがちなストーリーも最後まで楽しく見ることができた。ただ恋愛感情は微塵もなかった二人が、お互いの見えなかった部分を知ることで、気持ちが少しづつ接近していくという展開なんだろうけど、どういう訳かこの二人のカップルの魅力がほとんど伝わってこないんだよなあ。運命的な出会いにより、直感的に好きになるというのなら分かるけど、何年も一緒に仕事していてまったく魅力を感じなかった二人が、お互いのどこに惚れたのかが分からない。これでは見ている方は置いてけぼり状態で、感情移入もできない。最後の最後にマーガレットがみせる優しさも、どこか唐突で、しかもその優しさはアンドリューにというんじゃなく、その家族に向けられたものだったように思えた。もうちょっと二人の優しさが溢れるシーンを入れて欲しかったかなあ。

それでもアンドリューの母親役で出ていた、メアリー・スティーンバーゲンの変わらない美しさを見れただけで、この作品を見た甲斐があった(^^)