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『ドラゴン・キングダム』
【感想】 ★★★☆ H20.12.31
ドラゴン・キングダム カンフー映画の2大スター、ジャッキー・チェンとジェット・リーが初共演というカンフー好きには夢のような作品『ドラゴン・キングダム』を観る。昔でいえばシュワルツネッガーとスタローンが共演するほどのインパクトがあり、同時にビッグネーム共演は大抵成功しないという不安がよぎる(笑)それに一緒に出てるシーンもちょっとしかないんじゃないかなんて。そんなこともあり、あんまり観る気はなかったんだけど、年末に家電店のDVDコーナーをフラフラしてたら、偶然この作品の映像が流れてて、速攻で購入してしまった。

 カンフー映画オタクの青年ジェイソンは、中国人の経営するビデオ屋で偶然見かけた金色の棒(如意棒)に目を奪われる。しかしその夜不良たちに脅され、ビデオ屋に引き入れてしまい、店主は銃で撃たれたしまう。ジェイソンは店主からその金色の棒を持ち主に返すよう託され、逃げるうちに屋上に追い込まれてしまうが、急に動き出した金色の棒によって屋上から落下してしまう。見覚えのない部屋で目を覚ましたジェイソンは、外に出て目の前に広がる、緑と険しい山々が連なる見たこともない景色に呆然とする。

 まずオープニングから場所が現代のアメリカで、主人公がアメリカ人の青年という設定で、あれっ間違えて買った?と焦る。でもしばらくすると突然古代中国にワープしてしまうという、まったく予想外の展開と、そこに映された素晴らしい中国の絶景にすぐに引き込まれてしまった。ストーリーが進んでいくうちに最初コテコテのカンフー映画と思っていたが、次第にファンタジーの様相を呈していき、ラストへ向けて見事にカンフーと融合していく。しかも脚本家か監督か分からないけど、かなりカンフー映画マニアらしく、ジャッキーに酔拳をさせたり、ジェット・リーは少林寺を髣髴とさせる設定だったり、主人公が拳法をマスターしていく過程とか、もうカンフー映画への愛が溢れてた(^^)

ジャッキー・チェンとジェット・リーという世紀の共演は、相当火花が散ったんじゃないかとニヤニヤしながらメイキングを見ると、やはりと言おうか、ジャッキーが面白いことを言っていた。普通はまず練習するんだけど、ジェット・リーはお手並み拝見という感じで、いきなりやろうと言ってきて、ものすごい速さで動いてみせたらしい(笑)でもやっぱり二人はプロフェッショナル、映画では見事にシンクロしてみせていた、流石だね。それと役どころが敵役ではなく、主人公の二人の師匠という設定が良かったと思う。だって敵役だと二人が揃って画面に映るシーンがクライマックスの対決シーンだけになってただろうからねえ(^^)
見所はもちろん二人が戦うシーンなんだけど、私はあの家電店でも魅せられた最初に孫悟空とジェイド将軍とのバトルシーンが一番好きだなあ。カンフーなんだけど、魔王と勇者が戦うみたいないかにもファンタジーみたいなシーン、好きです。邦画の「なまか!」とか連発してたあの作品と大違い(爆)

ただジェイソン役を演じたマイケル・アンガラーに魅力がなく、主人公でありながら一番影が薄かった点が惜しかったが(なぜかメイキングで彼だけインタビューシーンもなかった・・・)、それを除けば、二人の女優陣も魅力的なキャラクターになっており、ラストも良くできてて見事なエンターテイメント作品になってた。これも劇場で見たかったなあ〜