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『ザ・フォッグ』
【感想】 ★★★☆ H17.8.18
 奇才ジョン・カーペンター監督のその才能を世界中に知らしめた「ハロウィン」の次に撮影された『ザ・フォッグ』を観る。
この作品は昔LDで最初に買った作品で、これを見たことでカーペンターの作品を追っかけることになったんだけど、改めて観て思ったのは、DVDになってその画像が格段に良くなっており、その美しい霧に感動。デジタル・ニューマスター版はダテじゃない(笑)。でも相変わらず音声はモノラルのままでしたね。

 物語は海岸に面した港町で、誕生百年祭を明日に控えた真夜中に起こる怪奇現象から始まる。この町の誕生には忌まわしい伝説が残っており、謎の事故で沈んでしまった難破船とその乗組員が、再び霧の立ち込める時に帰ってくるというもの。その事件から明日がちょうど百年目となる。そして午前0時、百年祭を迎えた町を不気味な霧が静かに包み込んでいく・・・。

意思を持ったように移動する霧の中に潜む不気味な影。霧の中に何かがいる。この得体の知れない恐怖に、ジワジワと観ている方も追い詰められていく。この作品にはCGもなく、血しぶきもない。ひたすら真綿で締め付けられるような恐怖。ショッキングシーンを見慣れた今となっては、やはり見劣りしてしまうが、なんといっても小さいときに観たドラキュラ映画のような、往年のモダンホラー映画を思わせるこの古典的なムードいい!そしてカーペンター自身が手掛ける、お馴染みの単調なリズムを刻むだけの音楽(笑)もそのムードを盛り上げる。カーペンターの音楽大好き!

 また「サイコ」のジャネット・リーとジェイミー・リー・カーティスの母娘が共演したのも話題になりましたね。ジェイミーは今は素敵な女優さんになっていますが、この頃は絶叫女優で、こんな怖い映画ばかり出てましたよね。顔がほんと怖いです(笑)

そして、・・・驚きました。現在、カーペンター製作総指揮によるリメイクが進行中らしいです。いや〜、楽しみです。