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『天使のくれた時間』
【感想】 ★★★☆ H17.8.16
天使のくれた時間

 あの時「YES」とこたえていたら、二人は、どこにいたのだろう。ニコラス・ケイジファンの人からススメられた『天使のくれた時間』を観る。ニコラス・ケイジの作品は結構観てるのに、この作品は全く知らなくて、話題になってたら大抵タイトルだけでも耳に入ってくるのになあ〜と、一瞬不安になるが、ジャケットの女優さんの顔を見て即購入(笑)あっさりしてて、感じの良い女優さんだねえ〜(でもこのとき彼女が「ディープ・インパクト」のティア・レオーニとは全く気づかず・・・)。

 高級マンションで目覚めたジャック(ニコラス・ケイジ)は朝からハイテンション。オペラを大声で歌い高級スーツに身を包む。そしてウォール街にある、自分が社長を勤めるオフィスビルへ颯爽と、そして自信満々と入っていく。すべてを手に入れたジャックは、クリスマス・イブの夜も遅くまでオフィスにいた。外の街並みを見てなぜか車に乗らず歩いて帰ることに。その途中降り出した雪の中、遠くで明かりが灯る店に気が付く。お気に入りの”エッグノック”を買いに店内に入ると、すぐに小柄な黒人の青年がやってきて何か大声でまくし立ててる。突然銃を取り出す青年に、店内は緊張に包まれる。なんとかお金で解決したジャックはその青年と店の外へ。青年を心配するジャックに、青年は「何か必要なんだろ?」と問いかける。「全部ある」と答えるジャック。「これから起きることはあんたが招いたことだぞ」と意味深なセリフを残し青年は去っていく・・・。朝目覚めると、隣で女性が寝ている。そして小さな女の子が赤ん坊を抱えてベットに上がり飛び跳ねながら言う。「パパ起きて!」。なんとそこは13年前に別れたはずのケイト(ティア・レオーニ)と結婚し、二人の子供と平凡な暮らしをしているもう一つの世界、パラレルワールドだった。フ〜、ちょっと書きすぎたかな(笑)

あまり冴えない風貌なのに、何故かカッコイイ役をやりたがるニコラス・ケイジ。あなたには「月の輝く夜に」のロニーがぴったりなのに。もう一つの世界に入り込んでからのニコラス・ケイジがいい!情けない顔にヒステリックに喚き散らすパニックぶり、まさしくはまり役です(笑)。そしてさらにいいのがティア・レオーニ。なんて素敵な女優さんになったんだろう。時々見せるアネット・ベニングに似たキュートな笑顔。そして娘役の子供の可愛いこと。はっきりいって、この映画の設定は反則です。こんな愛情豊かな奥さんに可愛い娘がいた日にゃあ、そりゃあこっちの家族がいる世界の方がいいに決まってるって〜の。

自分の人生にとって何が一番必要なものか、自分にとってホントの幸せって何だろう?
何をもって人は幸せと感じるのだろうなんて、もちろん人それぞれだけど、こんな幸せもあるんだなって、そんなことをもう一度気づかせてくれる、そんな映画でした。あれもこれもと欲張ってた自分、なんだかとっても癒されました。


映画では貧しくても暖かい家庭で愛するものたちと暮らす方が幸せだみたいな展開ですが、幸せの定義は人それぞれ。今の自分に満足してたところへ、こんな幸せな世界もあるんだぞっという、よ〜く考えたらかなりお節介な神様だったけど、このラストで救われました。ネタバレになるので書けないけど、とってもロマンチックなラストでした。

最後に未公開シーンがすごく良かった。なんでカットしちゃったんですかねえ〜。