レトロ感溢れる映像に豪華キャストで待ちに待っていた『スカイキャプテン　ワールド・オブ・トゥモロー』を観た。その割には私の中で何かいや〜な予感があり、ＤＶＤ購入はレンタルで観て良かったら買おうと思い保留。いや〜、さすが私！これはちょっと要注意の映画だぞ〜。

　レトロ・ムードたっぷりのソフト・フォーカスに、ストーリーも昔懐かしいＴＶヒーローものを思わせる単純明快な展開。世界の破滅をたくらむマッド・サイエンティスト率いるロボット軍団に立ち向かう、天才パイロットのスカイキャプテン。イケメンヒーロの主役スカイキャプテンにはジュード・ロウ、そのヒーローの足をとにかく引っ張りまくるヒロインにグウィネス・パルトロー、さらに軍服姿もかっこいい英国軍将校にアンジェリーナ・ジョリーとキャストは申し分なし。これじゃあ面白くないわけがない。・・・・・・はずなのに、私は眠らないように必死で観る羽目に(笑）

　この映画かなり変わってて、俳優と俳優が触れる小道具以外の映像は事前にすべてＣＧで作られており、俳優はそれに合わせてブルースクリーンの前で演技し、最終的に上手い具合に合成して作られているらしい。これを明日の映画制作というのか、手抜きというのか私的にはかなり嫌な流れ。「スター・ウォーズ」の新シリーズがなぜ最初の『スター・ウォーズ』を越えられないのか（個人的に私はそう思っている・・・）。ＣＧでどんなに映像が派手になっても、俳優たちから伝わってくる汗というか熱気みたいなものがまったく伝わってこない。ＣＧの中で俳優たちはいつも涼しい顔で、何かしらけた感じだけが伝わってくる。この映画の俳優たちもまさしくそんな感じで、上手くいえないけどハートがまったく感じられないのだ。もちろんセットも何もないブルースクリーンのスタジオの中で演技をする俳優たちの方も大変だと思うけど。アンジーも出番は少ないわほとんど動いてないわで可哀想（笑）
俳優たちがＣＧを引き立てるただの小道具になる日は近いかも・・・。
ただ、この映画映画館で観たらもっと映像も迫力があって、グウィネスの顔も昔のハリウッドスターのように輝いて見え、私の評価も高かったかななと。ああ〜大画面の液晶ＴＶが欲しい〜。