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『REC/レック』
【感想】 ★★★☆ H22.7.3
 本国スペインで100万人を動員する大ヒットを記録したパニック・ホラー『REC/レック』を観る。たまにはホラー映画をと思い、「スペル」という作品をレンタルで見たんだけど、その本編の前に流れる宣伝用の予告編の中に本作があり、それがあまりにも怖くて、しばらく気になってしょうがなかった。それでもこれは無理だな〜なんて思ってたのに、やっぱりこうしてレンタルしてしまった。私はかなり怖がりなんだけど、どういう訳かホラー映画を見たがるんだよなあ〜。

 「眠らぬ街」というTV番組の取材で、消防署を訪れていたレポーターのアンヘラは、アパートに閉じ込められた人がいるという通報を受けて出動する消防士達と、同行取材ということで一緒に現場に向かうことに。現場のアパートには既に警察官が来ており、一階のフロアには住人が集められていた。住人の一人から、上の階で女性の叫び声が聞こえたという話を聞き、警察官と消防士、そしてアンヘラとカメラマンはその女性の部屋へと向かう・・・。

 消防士とアパートに人命救助の同行取材にいったTV番組のレポーターとカメラマンが、冷やかし気分ではしゃいでたところ、一転恐怖のどん底に突き落とされるという単純なストーリーなんだけど、これが今までのホラー映画とはちょっと違う点がひとつ。映し出される映像が、すべて劇中のカメラマンが映すカメラの視点で描かれているのだ。突撃取材しているカメラの映像ということで、グラグラとゆれる荒い画像がドキュメンタリーっぽく、しかも人目線なので実際に現場にいるようなリアルな臨場感。伝染病によりゾンビのようにどこからか襲い掛かってくる住人達に、息苦しくなるほどの緊張感と恐怖を味わうことになる。まさしく「クローバーフィールド」や「ブレアウィッチ」のゾンビ版といったところか。これは・・・まっこと怖いぜよ!
上映時間が75分という短さだったので、次々とゾンビとなっていくという、どうにもならない展開から、驚愕のラストはある程度予想できたが、カットのない長回しで撮り続けられる緊迫のパニック状況と、カメラに収まりきらない、見えないところで何かが起きていると感じさせる、このカメラ視点が抜群に効いてて、怖いのにまったく目が離せなかった。見終わったあとは、ただやっと終わったという脱力感と、ゆれるカメラ映像への酔いから、しばらく横にならなきゃならない状況になってしまった(^^;)DVDで見たからいいようなものの、これを劇場で見ていたらと思うと、ゾッとする。

2年後の2009年に「REC/レック2」が公開されてるんだけど、ストーリーがこの第一作のラストからすぐ後の続編とのこと。この2の予告編も相当恐ろしく、これはさすがに見れないと思っているが・・・。いやいや、やっぱりやめておこう(^^;)