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『赤ちゃん泥棒』
【感想】 ★★★☆ H17.9.10

赤ちゃん泥棒 私のニコラス・ケイジ観を、『月の輝く夜に』に続いて決定してしまった、コーエン兄弟の痛快アクション・コメディ『赤ちゃん泥棒 』を観る。『ザ・ロック』や『コン・エアー』のようにどんなにかっこよく闘おうが、『ナショナル・トレジャー』のようにどんなに颯爽と冒険しようが、私の中のニコラス・ケイジは『ワイルド・アット・ハート』や本作のような、情けないけど愛すべきキャラなのだ(笑)

 コンビニ泥棒の夫ハイ・マクダノー(ニコラス・ケイジ)と婦人警官の妻エド(ホリー・ハンター)。結婚後はハイも改心し町工場で真面目に働きだし、幸せな日々を送る二人だったが、エドの不妊症が医師の診断で判明。養子をもらおうとするが、ハイの前科のせいでままならず、二人は悲しみに沈む。そんな時「大富豪夫婦に五つ子の赤ちゃん誕生」のニュースを聞く。二人は一人くらいわけて貰おうと、赤ちゃんを強奪することを決心する・・・。

 最近なぜかニコラス・ケイジの出演作品を観る機会が多いんだけど、本作は彼が23歳ぐらいの作品かな、え〜・・・フサフサです(笑)。今はギャラもあがり貫禄も出てきてるから、こういう役はもうちょっとないだろうなあ。ニコラス・ケイジのあの顔が好きなんだけどなあ(笑)
そしてハイを完璧に尻に敷く妻役のホリー・ハンター、知的な役のイメージが強いが、こういうドタバタコメディもキュートでいいね。ジョン・グッドマンは相変わらず一本ネジが抜けてるような役なんだけど、顔が善人だから何をやっても憎めないほんと出演者も豪華です。

この泥棒と婦人警官という異色な夫婦をはじめ、赤ちゃんを狙ってハイの昔の泥棒仲間の二人組や、物騒な賞金稼ぎ、コンビにの店員や警官にいたるまで登場する人物たちがすべてどこかヘンで、これらが入り混じってやりたい放題するもんだから爆笑の連続。おまけにカメラのアングルがジェットコースターのようにびゅんびゅん動く、スピード感溢れる映像に、めまぐるしい赤ちゃん争奪戦はハラハラ感も必至。そして時折みせる赤ちゃんの可愛い仕草や笑顔に和み、ラストには・・・しんみりとさせられるんだなあ。さすがコーエン兄弟と感心してしまう作品なのだ。