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『大災難P.T.A』
【感想】 ★★★★ H17.9.11

大災難P.T.A 私の大好きなヘンなおじさん、スティーブ・マーティンがジョン・キャンディと共演したハートフル・コメディ『大災難P.T.A』を観る。監督は「フェリスはある朝突然に」や「プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角」など、売出し中の若手俳優を起用した作品に定評があるジョン・ヒューズ。その監督が「ホーム・アローン」も意外だったが、なぜこのおっさん二人を起用したコメディを作ろうとしたのか。なぜか日本ではまったく人気のないスティーブ・マーティン、っていうか、この名前さえ知ってる人が私の周りにはいない。この作品も以前友人に勧めて一緒に見たことがあるが、オープニングからまったく受け付けなかったのを思い出す。なぜ彼の魅力が伝わらないのか、歯がゆい今日この頃・・・。

 ニューヨークの広告業界で働くニール(スティーブ・マーティン)は、感謝祭をシカゴの家族と一緒に過ごすために、飛行機を予約していたが、なかなか終わらない仕事にあせっていた。やっと仕事も終わり急いで空港へ向かおうとするがなかなかタクシーが捕まらない。そこで今乗り込もうとする人へ、お金を払いタクシーを譲ってもらうが、交渉中に太った男が乗り込み走り去ってしまう。なんとか飛行機に乗ることが出来たが、手違いで一ヶ月前から予約していたファースト・クラスは満席で、仕方なくエコノミー・クラスへ。そしてその隣の席にはあのタクシーを奪った太った男デル(ジョン・キャンディ)が座っていた。これがニールにとってありえない災難が次々と降りかかる悪夢の始まりだった・・・。

 どんどん最悪の方向へ巻き込まれながらも、飛行機から列車・バス・レンタカーとあらゆる手段で家に帰ろうとするニールと、悪気はないんだけど次々と災難を招くデル。ニールの泥沼にはまっていくさまが、もう気の毒すぎて笑うしかない。私の周りにデルのように、ペラペラ聞いてもいないことを大きな声で永遠と喋ってるんだけど、悪気がないので仕方なしに聞いてるっていうか、かなり迷惑な人がいるんだけど、デルと違ってみんなに煙たがられてる(爆)。やっぱ憎めないなんて映画だけだね(笑)。ちなみにタイトルのP.T.AはPlanes(飛行機)・Trains(列車)・Automobiles(自動車)の意味。

スティーブ・マーティンは真面目な顔で動けば動くほど可笑しく、そのヘンな動きは私のツボを見事に突いてくるのだ。ジム・キャリーのあのオーバーな動きを受け入れられる人は、スティーブ・マーティンも全然OKです(笑)。そしてどんなに災難を招いても憎めない男をジョン・キャンディが、笑わせながらも人生の切なさを絶妙の表情で演じる。爆笑後も最後はホロッてさせてくれる作品です。私の大好きなコメディ映画で、とっても人にススメたくなる映画なのだ。先に書いたが、私の友人がまったく受けなかったいう事実が気になるところだが・・・。

あと最初の方でケビン・ベーコンが何気にお茶目な役で出てます。なんか得した気分〜。