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『ワイルド・レンジ』
【感想】 ★★☆ H17.6.10
 最近めっきり減ってしまった西部劇の新作がやっと出た。ケビン・コスナーが監督だということでやや気になったが(最近あまりパッとしないので)、アネット・ベニングも出ているということで早速この『ワイルド・レンジ』を購入。
西部劇史上もっともリアルなガンファイトと絶賛された本格派ウエスタン大作!とジャケットにも書いてあり、期待は高鳴るばかり。

 定まった牧場を持たず、各地の草原を旅しながら牛を育てる”フリー・グレイザー”という牧畜業を営む4人のカーボーイたち。チャーリー(ケビン・コスナー)はその中の一人で、リーダーのボス(ロバート・デュバル)を心から慕っていた。始まってしばらく美しい山や草原のシーンが続く。そんなある日、通りかかった草原の牧場主が自分の土地が荒らされると嫌がらせを始める。それはやがて仲間の一人が殺されるという悲劇を生む。男たちは自分たちの誇りをかけて復讐を誓う・・・。

 この映画139分とかなり長く、物語のテンポが異常に悪い。同じ仲間の復讐劇ということで、「ワイルドバンチ」や「許されざる者」を較べてしまい、そのラストへとなかなかなだれ込まないのんびりムードが緊張感を失わせている。しかし、ラストの壮絶な銃撃シーンはさすがで、今までにない撃ち合いであり、リアルさというか泥臭さがあり必見。甘いラストからも、コスナーの西部劇映画への優しさとノスタルジーを感じさせる。