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『ナショナル・トレジャー』
【感想】 ★★★ H17.9.4

ナショナル・トレジャー ヒットメーカーのジェリー・ブラッカイマーとニコラス・ケイジの4度目のタッグ作となる『ナショナル・トレジャー』を観る。ブラッカイマーのその派手な音楽で否応なしに盛り上げる演出は、時にワクワクさせられ、時にくどく感じる。そこんとこかなりブラッカイマー印の作品は要注意なのだが、本作は都市型アドベンチャーという設定の眼の付け所がいいので、やっぱりまた観てしまうんだなあ(笑)

 先祖代々から探し続けている「幻の秘宝」の手がかりを、ついにつかんだ歴史学者ベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)一行は、目的地である北極の地を雪上車で向かっていた。そこにはまたしても宝ではなく、次の手がかりのみが残されていたが、それはなんと国立公文書館に厳重に保管される独立宣言書だった。資金面でベンのパートナーであったイアン・ハウ(ショーン・ビーン)は、独立宣言書を盗もうと持ちかけるが、ベンはそれを拒否し対立してしまう。イアンとの争奪戦を繰り広げながら、ベンは数々の謎を抜群の解析力で解き明かし、次第に秘宝へと近づいていく・・・。

 北極の氷のなかに閉じ込められた手がかりの場所を、センサーで発見していきなりピッケルで掘り始めるニコラス・ケイジにいきなり苦笑い。おいおい、そんなもんで掘ってたら日が暮れちゃうよ、なんて思ったとたんにカ〜ンって手ごたえが(笑)。えらい浅いとこにあったね〜。とにかくテンポがいいというか、謎解きも早いし何をやってもあっさりしてる。本作が編集段階で、なんと4時間バージョンもあったというぐらいだから、かなりカットしてるんでしょうね。それでも暗号や仕掛けなどの謎を解き明かしながら、宝探しっていうストーリーは観ていて楽しい。ほとんどスタントなしでダイアン・クルーガー本人がこなしたという、カーチェイスのシーンをはじめ、アクションシーンも見所ありです。

トレジャー・ハントといえばすぐに比較される「インディ・ジョーンズ」程アドベンシャー感はなく、シルエットで判るほどの主人公のインパクトもない。せっかく都市のど真ん中繰り広げられるトレジャー・ハントっていう結構おいしい題材をつかみながら、生かしきれてない。もっと上手くできなかったのかと、余計なお世話だが勝手に考えてたら、あの鮮やかな盗みと、チームワークで切り抜けるところが何かに似ていることに気づく。ルパン三世!!この映画ってルパン三世に似てる!!もしもニコラス・ケイジがルパンのようにオッチョコチョイだったら・・・。もしもハーベイ・カイテルが銭形のとっつぁんのように可愛げがあったら・・・。優等生過ぎる主人公は時として魅力がない。せっかくニコラス・ケイジを使ったんだから、もっと情けなくしたり激情型にしたりいろいろあったと思うんだけどなあ。やっぱり個性的なキャラクターの味付けがたりなかったのか。お色気については、ディズニー作品ということで致し方なし(笑)

私にはちょっと物足りなかったが、あくまでもディズニー作品ということで、家族みんなで楽しく見れる映画。銃を撃っても絶対当たらないなどなど(笑)。それからDVDの特典に別エンディングが収録されていたが、私はそっちの方がすきだなあ〜。


【DVD映像特典】
  • メイキング・オブ「ナショナル・トレジャー」
  • 未公開シーン
  • アニマティクス映像によるオープニング
  • もうひとつのエンディング
  • トレジャー・ハントの世界
  • 暗号を解き明かせ!
  • テンプル騎士団の歴史
  • トリビア・トラック