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『恋人はゴースト』
【感想】 ★★★☆ H21.4.26

恋人はゴーズト フランス国内でベストセラーとなったマルク・レヴィの「夢でなければ」を、「フォーチューン・クッキー」のマーク・ウォーターズがリース・ウィザースプーンを主演に迎えて映画化したラブコメディ『恋人はゴースト』を観る。この邦題がかなり安っぽかったせいか、この作品のことはぜんぜん知らなかったんだけど、たまにはラブコメでも見ようと思い、レビューの評価が高かった本作を見る事に。

 サンフランシスコの病院の研修生として長時間の勤務を終え、姉の自宅へと向かっていたエリザベス(リース・ウィザースプーン)は、その途中交通事故にあってしまう。一方新しい家を探していたアーサー(マーク・ラファロ)は、偶然風に乗って飛んできた借家のチラシに導かれて、ある部屋に住むことになる。その夜、アーサーの目の前に幽霊となって現れたエリザベスが、ここは自分の部屋でありすぐに出て行くように告げる・・・。

 まずリース・ウィザースプーンのあのちょっとしゃくれた顔がどうも好みじゃなく、私の中では「キューティ・ブロンド」もイマイチだったので、彼女の主演ということでどうかな?って思った。でも始まってすぐに、主演二人の息の合ったやり取りをはじめ、この作品はとてもテンポが良く、周りを固める魅力的な脇役陣の存在感と、随所で映し出されるサンフランシスコの鮮やかな明るさに次第に楽しい気分になっていく。なにより後半の病院での感動のシーンと、心配だったウィザースプーンのラストの見違えるような美しさは必見(^^)
愛と笑い、そして涙ありのとっても可愛らしいファンタジー・ラブコメディだった。そして見終わった後、昔よく見たメグ・ライアンやサンドラ・ブロックのラブ・コメディを見た後の幸せ感がよみがえってきて、それがまた心地良かった。

もちろんメインは二人のロマンスが中心なんだけど、エリザベスが今は仕事が忙しいけど、ひと段落したら人生を楽しもうと思っていたら、突然その残りの人生が消えてしまったというあたり、自分の生き方をもう一度見つめ直してみようというメッセージを感じた。それからめぐり逢うべくしてめぐり逢う運命というもの。安っぽい出会いが氾濫する今だけど、この広い世の中でその場所で、ある二人が偶然にめぐり逢う確率を考えると、やっぱり人との出会いとは奇跡的であり、なにか不思議な力を感じずにはいられない。

映像特典で未公開シーンがあるんだけど、この中に驚きの別エンディングが入ってた。シャレのつもりだったのか、これも必見のシーンですよ(笑)