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『ギャラクシー・クエスト』
【感想】 ★★★★ H18.1.9
ギャラクシー・クエスト 合言葉は「ネバー・ギブアップ!! ネバー・サレンダー!!」
 知る人ぞ知るSFコメディの傑作『ギャラクシー・クエスト』を観る。いろんなところですっごい面白いっていう評判は聞いてて、レンタルビデオ屋で何度かビデオを手に取ることはあったんだけど、このジャケット写真のデザインの悪さはとても観る気にならなかった。この宇宙船のしょぼさに、地味〜な色使いとB級丸出しのジャケットで、いかにも面白くなさそうだったんだよねえ(笑)。

 往年の人気TVシリーズ「ギャラクシー☆クエスト」は、今なお熱狂的なファンにより愛され続け、今日もクルーの俳優たちを迎えてファン集会が催されていた。そんな中タカート艦長役のネズミス(ティム・アレン)の前に、不思議な4人組がやってきて、自分たちと一緒に来て欲しいと言われる。翌朝ネズミスの自宅に再び現れた4人組は、仕事と勘違いするネズミスと共に宇宙船へと転送する。なんとこの4人組はTV番組を歴史ドキュメンタリーと勘違いして、敵対するサリスの攻撃に助けを求めてやってきたエイリアンだった。勘違いされたTV俳優のクルーたちは、TVとそっくりに造られた本物の宇宙船に乗って、サリスに立ち向かうことに・・・。

 まさしく今なお熱烈ファンに愛され続けているTVシリーズ「スター・トレック」のパロディなのだ。ほとんどセット丸出しの艦橋で繰り広げられるドラマに、マッタリとしたテンポと地味なアクションなど、その宇宙空間にいるのが嘘のような微妙な雰囲気までそっくり(笑)。そんな本家スタ・トレと紙一重の面白さで、かなりツボのシーンがあり、スタトレ好きならその笑いは倍でしょうね。宇宙船がドックから発進するシーンから艦隊戦まで、それなりのSFXでみせるし、ジャケット写真から想像がつかない面白さなのだ。

出演者については、主役のティム・アレンはどっかで見たような見ないような俳優なんだけど、雰囲気がカーク艦長に似てましたね。そして一番最初に思った、なんでシガニー・ウィーバーが(笑)。強い男勝りの役が多い彼女の、意外に女性らしい可愛いさが見れる見所もあり。そして一番おいしかったであろう、トカゲ・ヘッドのドクター・ラザラス役のアラン・リックマン。ハリー・ポッターのスネイプとだぶり、そのギャップがさらに爆笑を誘う。

ただストーリーもセットも本家のTVシリーズを意識しているため、映画としての盛り上がりもTVサイズの域を超えていないのが残念だが、本家スタ・トレの映画版よりは断然面白く、よくできた作品だった(爆)。