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『フラガール』
【感想】 ★★★☆ H17.4.14
 温泉レジャー施設「常盤ハワイアンセンター」誕生にまつわる実話を描き、去年度の日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『フラガール』を観る。もうあちこちで絶賛されていたので、レンタルで邦画を観るのは去年の6月頃に観た「ALWAYS 三丁目の夕日」以来だったけど、話題に乗り遅れないように(公開から随分たっているので、この時点で相当遅れているが・・・)借りてみることに。

 昭和40年代、ここ福島の炭鉱にも閉鎖の危機によるリストラの嵐が吹き荒れていた。そんな危機的な状況の中、再び町に活気を取り戻そうと、温泉レジャー施設「常盤ハワイアンセンター」建設のプロジェクトが立ち上がる。そして、その目玉となるフラダンスショーのダンサーの募集も始まった。早苗(徳永えり)はダンサー募集のチラシを親友の紀美子(蒼井優)に見せ、町を抜け出しスターになる夢を語る・・・。


 定番のようなベタな演出に、最後はハッピーエンド間違いなしの展開と、全編に流れる優しいまなざしに、不思議な安心感に包まれる。最近のヒットとなる邦画の定番のように、あの「三丁目の夕日」のように、懐かしさと古き良き時代の空気が、ジワジワと心を癒していく。合間合間に的確に突かれる笑いのツボや泣きのツボは、気恥ずかしいほどの直球であり、それがかえって新鮮だった。ほんといいとこ突いてくるねえ(^^)
最初は反対していた富士純子演じる母親が、娘たちのためにストーブを集めるあたりで、なんか「リトルダンサー」に似てるとか、巷で話題になっている「プリティ・リーグ」だとか、正直どこかで見たような展開だったけど、あの最後の大円団で迎えるフラダンスショーで、出演者がみせる爽やかな笑顔を見たら、もうそんなことはどうでもよくなってた。大絶賛とはいかないけど、素敵な作品でした。


とびっきりの輝きをみせた蒼井優や、その存在感を十分にみせた富士純子や岸辺一徳、そして豊川悦司など、ベテラン俳優陣のキャスティングもなかなか良かったなあ。ただ、本作で一番おいしかったであろう小百合役のしずちゃんが、・・・私はだめなんだよなあ。あのニヤッとする笑顔を見るだけでなぜか背筋がゾゾゾ〜っとなり、笑えないんだよね。大きいからめっちゃ目立ってたし、そこだけが残念だった。

それでも結局私は涙を流すことはなかったんだけど、なぜかこの作品の公式HPを見て流れてきた音楽を聴いたとたんにウルウルきてしまった。なんて健気な女性達だったんだろうって(ToT)
んん〜、映画を見てる時になんでそれを感じなかったんだろう・・・。