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『フル・モンティ』
【感想】 ★★★★ H17.5.14

フル・モンティ 本国イギリスで大ヒットを記録し、’97年英国アカデミー賞主要4部門を受賞した痛快コメディ『フル・モンティ』を観る。

昔鉄鋼業で栄えていた都市シェイフィールドは今は失業者で溢れていた。主人公のガズ(ロバート・カーライル)もそんな失業者の一人であり、現在バツイチで愛する息子の親権を養育費が払えなくて奪われそうになっている。そんな追い詰められたガズが思いついたことは、失業者仲間と男性ストリップで一儲けしようというとんでもないアイデアだった。

フル・モンティとはスッポンポンっていう意味(笑)。タイトルは凄いけどとにかく前向きな映画なのだ。さえない父ガズをはじめ、メンバーに加わる同じ失業者仲間がダメ男ばっかり。太ってることにコンプレックスを抱いてる男に、失業したことを言えず妻がカードを使いまくり破産寸前の男や自殺未遂男などさんざん。観てる方もこれじゃあ無理でしょうとあきれてしまう。それでも6人のメンバーが街中の人たちに冷やかされながらも、妻に馬鹿にされながらも、なれないダンスを特訓する姿はとにかくけなげで、いつしかがんばれって応援してる。どこか愛すべき男たちなのだ。そして最後のステージを観てる時、なんと笑っているのに涙が溢れていた。どんなにどん底の状態でもどこか明るく、死ぬ気でやればなんでも出来るって吹っ切れたようにステージで熱くダンスする男たちはとっても輝いて見えた。お世辞にも上手いといえないダンスシーンは、潔くどこまでも明るいのだ。そんな彼らに熱い声援を送る息子や妻、そして仲間たち。可笑しいんだけど気が付いたら涙が流れてた。これがほんとの泣き笑いだね・・・クスッ・・・グス。

いつまでも落ち込んだままじゃあ何にも始まらないぜ!
本作はどこまでも前向きで明るい。
最近妙に涙もろくなっていたので、そうでもない人は泣き笑いは体験できないかもしれないけど、観終わった後に絶対元気になれる映画です。