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『ファイナルファンタジーZ アドベントチルドレン』
【感想】 ★★★☆ H17.9.17

 今なお高い人気を誇る傑作RPG「ファイナルファンタジーZ」のその後を描いた、フルCGアニメーション『FINAL FANTASY 7 ADVENT CHILDREN』を観る。ゲームでのあの衝撃のラストシーンは、当時かなりの物議をかもし、私も掲示板に救われないラストなどと書き込み、総攻撃にあったのを思い出す(笑)。その問題のラストの続編が出るんだから、これは観るしかないのだ。

 あのセフィロスとの戦いから2年、廃墟と化した魔洸都市ミッドガルでは、人類が復興の道をたくましく歩んでいた。しかしそんな人類に新たな試練が待ち受けていた。「星痕症候群」・・・体に現れるそのアザは治療法もなく、侵された者たちは死への運命から逃れられなかった。そして再び現れる敵。先の戦いで負った心の傷が癒されぬまま、クラウドは再び剣をとる。そしてつぶやく・・・「罪ってゆるされるのか」

 とにかくこのCGは凄いね!。髪の毛の一本一本から産毛まで描写する皮膚感と、360°めまぐるしく自在に動き回るカメラアングル。めまぐるし過ぎてよく分からなかったりするが、とにかくこの凝りに凝ったアングルと派手なアクションCGは、何年か前にあった同名の映画の不安を一瞬で吹き飛ばした(笑)。無重力のような重量感無視の華麗だが力の入らないアクションと、人形のように綺麗なまま変わらない無表情など不満はあるが、期待以上の超美麗なCGに目をみはる。・・・ただ、惜しむなくは中身がないんだぞと。意味不明のまったく盛り上がらない、あってないようなストーリー。大切な仲間たちを守れなかった自責の念にとらわれ、生きる希望も失ったクラウドが、仲間たちの力で前に進む勇気を生み出していく・・・、たぶんそういうストーリーだと思うんだけど、ただ一緒に戦うだけで、その中で仲間たちとのドラマ性がまったくないペラペラの展開で、これじゃあどこで盛り上がるって言うんだぞと(笑)。おまけに一番よく分からないのはラストのあたりで、クラウドが確か後ろから・・・、あれっどういうこと?、みたいな余計なもの混ぜて、盛り上げようとしたのか反対に思わず苦笑い。何とかならなかったのか、こんな素晴しいゲームの続編がこれじゃあもったいないでしょうが。そして意外に活躍するくレノ&ルードやヴィンセントに、特典を見てなるほどとその商魂のたくましさに感心。そんなことでこの続編も作ったのかって感じ。ファンはそんなとこまで見てるんだぞと。

っと、いろいろ不満を書いたが、今この時点で既に3回観ている(爆)。やっぱり当時夢中プレイした「FF7」への熱い思い入れがあるから、あのキャラクターたちが一同に揃い、画面狭ましと動き回る姿は、ただ見てるだけで懐かしく気持ちがよかった。

そしてなんといってもこのDVDで良かったのは、特典映像。なんと「FF7」のゲーム画面とCGシーンのダイジェストが収録されているのだ。懐かしい〜〜!!今見るとかなり見劣りするが味のあるCGと、憶えてるようで結構忘れてたストーリーに本編以上にジ〜ンときてしまった。ゲームをプレイしてない人は、必ずこのダイジェストから見ることをオススメします。やっぱ「FF7」って、傑作だったんだなあ。