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『ファストフード・ファストウーマン』
【感想】 ★★★☆ H17.7.10

ファストフード・ファストウーマン "バラ色の恋を探す女性たちに贈る、ポジティブでヒューマンなラブ・コメディ”
 DVDのジャケットにそんなフレーズが載っていた『ファストフード・ファストウーマン』を観る。そんなフレーズの映画だとはまったく知らず、当時劇場へ一人で入ってしまったことを思い出す。今でもそうだけど、たまに東京に泊で出張が入ると、渋谷とかの劇場で地元ではまず観れないミニシアター系の映画をよく観に行く。本作もそんなことで観に行ったんだけど、どうも周りが女性ばかりで男が全然見当たらず、メチャメチャ気まずかった。今から考えるとあの日は水曜だったので、多分レディースデイだったのではないかと(笑)。映画が始まると完璧に女性たちに贈る映画なんだよね、これが(爆)。今改めてDVDで観ても恥ずかしい・・・。


 マンハッタンのダイナーでウェイトレスとして働くヒロインのベラ。腐れ縁の不倫相手との関係を続けているうちにもうすぐ35歳になろうとしている。そんなある日母親の勧めで、タクシーの運転手をしながら作家を目指しているブルノと会ってみることにするが・・・。

 物語はそんな二人の恋を中心に、なんとなく絡み合ってくる周りの人たちの人間模様を交えたラブ・コメディ。
なんといってもヒロインのベラを演じるアンナ・トムソンの存在感が素晴しい。本国アメリカを凌ぎ、フランスで絶大な人気を誇るカルト的なアメリカ人女優らしい。英語を喋ってるけど、ナチュラルな演技に大人の雰囲気や、この個性的な顔からしててっきりフランスの女優さんと思っていたので、アメリカ人と分かり驚きでした。こんな雰囲気を醸し出せるアメリカ人の女優さんがいたなんて。そして老いてなお前向きに生きようとする脇役の人たちも微笑ましくもあり、魅力的でした。ラストがやや現実離れしてしまったけど、バラバラに進行していたドラマが次第に交わっていく展開も大好きであり、本作はなにより実に楽観的であり、私的にはかなり心地よかったのだ。


監督のアモス・コレックとヒロインのアンナ・トムソンのコンビは本作で3本目ということなんだけど、前二作は邦題もなく未公開なんでしょうね〜残念。でもさっきネットで調べたら次回作の「ブリジット」は公開されたんですね。またDVDが出る日が楽しみです