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『クロコダイル・ダンディ』
【感想】 ★★★☆ H18.2.12

クロコダイル・ダンディ オーストラリアの大自然と大都市ニューヨークのど真ん中で巻き起こるカルチャーショック・コメディ『クロコダイル・ダンディ』を観る。本作で主演のポール・ホーガンは、第44回ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門主演男優賞を獲得。またヒロインのリンダ・コズラウスキーとの共演をきっかけに、二人が結婚したという話は有名。また本作の大ヒットを受け、2年後に「クロコダイル・ダンディ2」、さらに13年後に「クロコダイル・ダンディin L.A.」が製作されるが、ここではあえて続編については触れないことにする^^;

 ニューヨークの女性新聞記者スー(リンダ・コズラウスキー)は、オーストラリアのジャングルの奥地で、何十匹ものワニに襲われながらも生還した男に興味を持ち、取材するために現地のオーストラリアへと向かった。イメージとまったく違うクロコダイル・ダンディことミック(ポール・ホンガン)に、最初はいかがわしさと失望を感じるが、取材で同行したジャングルの中で見せる彼の逞しさと優しさに次第に惹かれて行く。そしてスーはミックをニューヨークへ呼び寄せることに・・・。

 ポール・ホーガン演ずるクロコダイル・ダンディの魅力がひたすらに際立った作品である。その屈託のない物腰は対人関係において憧れであり、優しさや力強さに、おのぼりさんで戸惑う姿など何もかもが愛すべき男なのだ。出来過ぎのキャラクターともいえるが(笑)。ポール・ホーガンの人懐っこいたれ目を含めその風貌といい、クロコダイル・ダンディにピッタリのはまり具合がいい。今見ると帽子を取ったときの髪とか、かなりの年齢を感じたが、調べてみると当時47歳だった。微妙〜^^;。ちなみにリンダ・コズラウスキーは当時28歳。なんとなく感じた二人の違和感はそこだったんだなあ(笑)

ただこういう都会と田舎を扱う展開は、大抵都会の水が合わずひどい目にあって、田舎に戻っていくというパターンをまず連想する。そう、まさしく「アルプスの少女ハイジ」である。しかしこの作品はそんな展開にはせず、カルチャーギャップを超えた二人の恋は成就するのかっていう展開に持っていったところがいい。たぶん今までに会ったことないタイプに、ただ衝動的に惹かれあっただけだろうが・・・(爆)。
そしてこの作品が素晴らしいのは何度見てもジ〜ンときてしまうラスト。大盛り上がりで迎える大団円のシーンが、なにより最高に素敵なのだ。他人にまったく無関心だった大都会の人々が、最後の最後にみせる優しさや思いやりが、自身への救いのように暖かい気持ちにさせてくれる。

私もたまに東京に出張すると、地下鉄で必死に案内板を見てはさまよう田舎モンだけど、やはり一番感じるのは人の多さ。朝夕の通学・通勤時間帯でもない昼間なのに、なんでこんなに人がうじゃうじゃいるんだあ!