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『シンシナティ・キッド』
【感想】 ★★★★ H18.2.19
シンシナティ・キッド 「荒野の七人」から2年後、いよいよアクション俳優から演技派としてもその才能が輝き始めたマックィーンが、天才ポーカー勝負師を熱演した『シンシナティ・キッド』を観る。DVDはBOXだけの発売と思っていたのに、気がついたら単品で発売されていた。LDも持っていたんだけど、それとは違うこのDVDのジャケット写真のカッコいいったら♪。

 若き天才ギャンブラーのキッド(スティーヴ・マックィーン)のポーカーの腕は、もはやミシシッピ川流域一帯に相手がなく、今日も隣町まで出向いてポーカーをしていた。しかし素人相手にイカサマ呼ばわりされ、命を狙われる始末。マイアミへ行こうと考えていたところに、町に大物がやってくるという話が舞い込んでくる。勝負師のキングにして30年その頂点に君臨する“ザ・マン”と呼ばれる男、ランシー・ハワード(エドワード・G・ロビンソン)。親友のシューターの計らいにより、ザ・マンに挑戦するというビッグ・チャンスが訪れる。

 クライマックスの野心に燃える若きポーカー勝負師とザ・マンとの一騎打ちの、熱いスタッド・ポーカーの息詰まるシーンをはじめ、ポーカーの緊迫したシーンが素晴らしい。スティーヴ・マクィーンをはじめ、出演者の勝負師になりきった鋭い視線と、プロのギャンブラーに手解きを受けたカードさばきも見事。相手の表情を読む、マックィーンの青い瞳のキラメキのなんと美しいことか。ザ・マンを貫禄で演じるエドワード・G・ロビンソンに、フェロモンを出しまくるアン=マーグレットと出演者も魅力的。私の一番のお気に入りは、いかにもっていう雰囲気をさり気なく出してた、女ギャンブラーのレディ役ジョーン・ブロンデル。メイキングでのカードさばきはかなりひどかったけど(笑)

二人の勝負に周囲の人間の思惑が、あたかもポーカーのような駆け引きで絡み合う。勝負に負けた腹いせに、イカサマを強要する成金男。女を引き止めるために、魂を売ってしまうディーラー。色仕掛けで迫る女と、愛を信じて待つ女。まるでポーカーが人生の縮図かのように、さまざまな駆け引きが展開される。人生において、大抵熱くなりすぎると失敗するっていうのは、わかるような気がするな〜(笑)まあ、熱くならない人生もねえ〜^^;

主人公のキッドさながらにハリウッドスターへの野心を燃やすマックィーンのギラギラ感もまぶしく、とにかく一挙手一投足そのすべてがカッコよく、その魅力を堪能できる一本なのだ。最後に流れるレイ・チャールズの「雨のニューオリンズ」もカックいい!!

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