このほかワイン作りの様子やオリーヴ拾い、彫刻家や陶芸家の工房の様子、魚や肉、香油を売る商人たち、靴屋や大工などまで描かれています。また近年ジェンダーの研究が盛んになってきていますが、やはり文献資料が少ないために陶器画がかなり重要な資料となっています。古典時代以降は市民階級の女性の生活を描いたものが多くなり(必ずしも女性の地位の向上を意味しているわけではありません)、特に好まれて描かれた婚礼準備の場面などはその実際の様子を探るのに役立っています。婚礼の場面とともに重要といえるのが葬儀の場面ですが、こちらは幾何学様式時代後期から描かれ続けており、その様子を復元する重要な資料となっています。 |