レトロゲームレビュー/テレビアニメ スラムダンク2

From TV animation SLAMDUNK

 

機種

スーパーファミコン

発売元

バンダイ

ジャンル

バスケットボール

発売日

95年2月24日

価格

1,0800円

プレイ時間

15時間以上

 

矛盾と葛藤を告げた流川のダブルクラッチダンク。

 

グラフィック

色使いが濃くなったせいか、線が太めになったせいか、キャラに重量感が増し
より迫力が感じられる。それ以外に、特に劇的な変化は見られなかった。

 8

サウンド

申し訳ありません。音楽を全く覚えておりません。確認しだい更新致します。

今回でこのような事態は2度目であり、深く反省しております。

 

システム

基本は前作と全く同じといっていいが、このシステムが持つ新鮮さはまだまだ

プレイヤーを驚かせられそうだ。キャラが試合中絶好調になるのもおもしろい。

 

操作性

ボタンを押すタイミングなどが若干わかりやすくなり、遊びやすくなった印象。
キャラクター毎に与えられている特殊技を使うのもそれほど難しくはない。

 

プラス要素

前作から2チーム増えて6チームとなった。できれば、全国のチームも入れて

欲しかった。また、特殊技が増えたこともファンには嬉しいところであり、

より原作に近い異次元レベルの戦いを再現できるようになっている。

 

 

外観評価点

 

 

プレイ感想

 舞台がIH予選ということで前作と全く同じなのだが、劇場版に登場した

津久武高校が追加され、南郷が使えるのが嬉しかった。

 基本的なシステムに変化はなかったが、キャラクターの使える特殊技が増え、

原作で見られたようなスーパープレイができるようになってとても興奮した。

 また、キャラクターそれぞれに定められた条件を満たすことで絶好調になり、

戦略的な楽しみも増している。

 ただ、本作もスラムダンクファン以外は手を出すべきではないデキだ。

 

内容評価点

 

38

総合評価点

 

 

コメント

 私が紹介するスラムダンクのゲーム作品は本作で最後の予定なので、

ここでは、私がスラムダンクについて知る限りの経緯をご紹介したいと思う。

 

 週間少年ジャンプで掲載されていた本編が中途半端な形で連載を終えてしまった

と感じているのは私だけではないと思うが、その理由として私が最も納得がいくと

思っているのは、原作者「井上武彦」氏の失意である。

 氏が本作で描きたかったのは、類希なるセンスを持ったスーパープレイヤー達が

現実離れした試合を展開するスポーツ漫画ではなく、バスケットボールを通して

主人公桜木花道が仲間達と共に成長していく、人間ドラマだったというのだ。

 おそらく氏は、新たなチームスタイルと新たな才能を持った選手を次々に作り、

作品の主体が現実離れした試合になっていくことを、そしてまた、ファンをもが

それを望んでしまっていたことに対し、矛盾と失望を感じていたに違いない。

 かくして氏は、あらぬ方向へ事態が向かう前に自ら終止符を打ったのであった。

 

 続いてアニメ版についてだが、こちらはさらに中途半端な締めくくりとなっている。

その理由としては、当時まだ原作が全国大会の2回戦までしか進んでおらず、

また、その相手が最強とされていた山王であったことから、その後の展開が全く

予想できず、放送プランを立てられなかったということ。そして当時裏番組だった

「筋肉番付」が好評となり、視聴率が下がったことが原因だと言われている。

 

 最後に本作について。本作も原作の煽りを受けてか、納得のいかない展開と

なっている。おそらくバンダイの制作スタッフは、本作でIH予選を完結させ、

次回作で全国大会を展開しようと考えていたに違いない。しかし結局のところ

全国大会は3回戦敗退となり、制作にスタートがかからなかったというわけだ。

 我々としては、ならば本作に豊玉と山王を入れて欲しかった、というのが正直な

ところではあるが、こればっかりはどうしようもない。

 

 私は、スラムダンクという作品をきっかけにバスケットを始め、現在でも週末には

多くの友人達と共に楽しんでいる。原作者である井上氏や、この作品に関わった

多くの関係者、そして我々読者が、どんな想いを抱いているかはわからないが、

私自身は本当に感謝している。どうもありがとう。

 

2006年9月26日