レトロゲームレビュー/街−セガサターン版−

 

 

機種

セガサターン、プレイステーション

発売元

チュンソフト

ジャンル

サウンドノベル

発売日

98年1月22日

プレイステーション版:99年1月22日

PS one Book版:02年4月4日

価格

5,800円

PS one Book版:2,940円

プロデューサー

中村光一

サウンド

難波弘之 他

テーマソング

鈴木結女

OP『夜明けのうた』、ED『ONE AND ONLY』

国内出荷本数

約13万本

プレイ時間

30時間以上

今作の批評家

マチャ彦

 

 

渋谷の街の五日間。物語は人の数だけ…

 

 

グラフィック

ムービーシーンはTVドラマさながら。実写で、しかも役者さん達の演技も素晴

らしいので、その場面の感覚がナマで伝わってくる。超美麗グラフィックって

わけではないけど、SSやPSというハードを考えれば、キレイといえるレベル。

文字が多いので、目のためにもぜひS端子でプレイを!(じつは、実写だけじゃ

なくアニメっぽいのもある。これはいろんな意味でスゴイ。)

 9

サウンド

サウンドノベルの名に恥じぬ出来ばえ。登場人物も多く、バラエティに富んだ

ストーリーのため、様々なジャンルの曲が多数使われている。ロックにジャズ、

ポップス、クラシック、演歌、アニソン…いくつもの場面でこれらの曲を使い分け、

見事にその雰囲気を表現している。鈴木結女(ゆめ)さんが歌うエンディング

テーマ『One and Only』は本当に素晴らしい。その歌詞は、『街』というゲームの

テーマそのものを語っている。『街』を最後までプレイした人の多くが、この曲の

CDを手に入れたいと思うことだろう。(自分は友人から借りパク。)

 9

システム

ザッピングシステム、最高!このゲームは、複数(基本的に8個)の物語の間を

行き交いながら話を進めていくのだが、そこでの選択肢が互いに影響しあって

いるのである。ある主人公が『お菓子を食べる』という選択肢を選んだが為に、

別の主人公が死に至ってバッドエンド…なんてことが起きる。バッドエンドになる

選択肢は基本的に、

1.   自分だけバッドエンド

2.   (自分はなんともないが)他の主人公がバッドエンド

3.   自分も他の主人公もバッドエンド

の3つがある。選択肢をうまく選び、バッドエンドを避けながら各シナリオを

進めていくのである。(でもまぁバッドエンドは本当に笑えるものが多いので、

ワザと見るのもアリ。下ネタもあるよ!っていうより、隠し要素を出すには

バッドエンド集めが必要…)

10

操作性

いいね。快適にプレイできる。

10

プラス要素

『街』をプレイするなら隠しシナリオはぜひやってもらいたい。というよりそれを

しないと『街』は終わりません。あと、文章中には各所に『tip』という単語説明が

設けられており、それを読んでいるだけでも楽しめる。また、刑事や元ヤクザ、

役者、軍人、エロマンガ家など、様々な職業の主人公たちが登場するので、

その業界にまつわることなど、いろいろと勉強になる。

10

外観評価点

 

48

プレイ感想

本当によくできたゲームだと思った。正直、プレイ前は「いくらチュンソフトでも

実写じゃ…」なんて思っていたが、もう本当に恐れ入った。実写だからこそ、

こんな素晴らしいゲームになったのだな、と思った。シナリオも最高で、

登場人物も最高に魅力的。そのうえ、文章表現、演出も素晴らしいから

感情移入しまくり!ラストのスタッフロールが流れているとき、僕は泣いていた。

このゲームをやると、「自分と関係の無い人間なんて、じつは世界中に一人も

いないんじゃないか」って気がしてくる。

 

内容評価点

 

50

総合評価点

 

98

コメント

このゲームと同じ時期に「センチメンなんたら」っていうギャルゲーが

出たんですけど、その頃の売り上げ見たら、センチメンなんたらが約25万本、

街が約7万本…「おぉい!!」って感じでしたね。まぁそれはさておき、

『街』をやると出演されている役者さんにも興味が沸きます。

TVや映画などで偶然見かけたりすると、マジで嬉しいです。

ダムドファイルやスカイハイにも『街』の出演者が出てました。

有名になる前の窪塚洋介さんや伊藤さおりさん(北陽)も出てます。

 

 

2004年12月 1日