レトロゲームレビュー/キン肉マン マッスルタッグマッチ

キン肉マン マッスルタッグマッチ

 

 

機種

ファミリーコンピュータ

発売元

バンダイ

ジャンル

アクション

発売日

85年11月8日

価格

4,900円

国内売上本数

105万本以上

プレイ時間

3時間以上

 

 

キャラゲーのメッカ、バンダイの始動!

 

 

グラフィック

キャラクターのSD化。残念ながら、これがFC時代初期の現実だ。

しかし、プレイヤーがそれに熱狂できるところがまた、FC時代初期の現実だ。

 

サウンド

タイトル画面では「キン肉マン GO FIGHT!」のメロディが聞けるが、

試合中は効果音と声援のみ。白熱すれば自らの声がBGMになるが、それは。

 

システム

ミート君が投げる「命の玉(だと思います)」が勝敗のほとんどを決めてしまう。

ブロッケンのJrの必殺技は、一部のプレイヤーを除いて防ぎ様が無い強さ。

 

操作性

キャラの位置による当たり判定の分かり辛さや、必殺技の激しい動き、

また、ダメージを受けた後の動きの鈍さなどが、操作性を悪く感じさせている。

 

プラス要素

もしこれがキン肉マンで無かったら、今作はもうどうしようもなかっただろう。

しかし、プレイヤーは、アニメやコミックと変わりない超人達を感じる事ができた。

 

外観評価点

 

24

プレイ感想

位置がずれていて攻撃が与えられない。なんとかダメージを与えていっても、

相手が一度パワーアップしてしまえば、なかなか必殺技を避けられずに、

それまでの苦労が水の泡になってしまう。そのあっけなさに疲れてしまった。

キン肉マンの存在こそ知っていたが、実際に見たことは無かった自分にとって、

今作の中に広がりは感じられず、すぐに飽きてしまったせいだろう。

今回は、ファンでないプレイヤーの感想として、受け取ってもらいたい。

 

内容評価点

 

19

総合評価点

 

43

コメント

 1985年、バンダイは今作の発売によって、ゲーム業界への参入を果たした。

それと同時に、バンダイは「キャラクターゲーム(以下キャラゲー)」という

自社の活動方針(スタンス)を明確にしたのである。

 

 キャラゲーとはその名の通り、他のメディア(漫画、アニメ)のキャラクターを

登場させる作品の事を指すと考えていい。既に人気を得ているキャラならば、

他のメディアに移しても、注目を集めることはほぼ間違い無い。

バンダイは、最も堅実で、安全な方法を選んだと考えられるのである。

 

 しかし、その作品の中には、ゲームファンどころか原作のファンさえも

がっかりさせてしまうものも多かった。原作が人気だから内容は適当でもよい。

等というゲームを馬鹿にした考えで作るのだけは勘弁して欲しいものである。

現在も、バンダイはキャラゲーというスタンスを崩さず、多くの作品を絶えず

送り出し続けているが、それは、ユーザーの支持があったからに他ならない。

そして、その支持が、原作の人気に対するものだけではなく、

ゲームの内容に対するものでもあったと信じたいものである。

 

 

2002年 9月 3日

2003年11月 9日訂正